ジム・ダイン展(富士ゼロックスR&D ギャラリー)

2018-07-15 00:00:25 | 美術館・博物館・工芸品
横浜にある富士ゼロックスR&Dセンターの中にギャラリーがある。

本展の話の前に、今や富士ゼロックス社は大問題を抱えている。二つの親会社である富士フィルムとゼロックス社が大喧嘩をはじめたからだ。富士フィルムがゼロックスと合併しようとしたところ、その株の評価について揉め始めたわけだ。これが、買収価格の問題なのか、ジャパンバッシングが目的なのか今のところわかっていないが、一番困っているのは富士ゼロックスの社員だろうか。一階のギャラリーでポップ・アートの旗手の一人であるジム・ダインの版画を観たりする気にはならないだろう。

fx1


ジム・ダインはウォホールなどと同様にポップ・アートで活躍したのだが、版画はいたって普通のリアリズムである。実家が金物店だったそうで、主にハサミ類を版画にした。本展は富士ゼロックスが収集してきた主に版画のコレクションからの展示である。

jimdine


ギャラリーは道路に面してガラス張りの明るい室内にあるが、展示方法について意見がある。オリジナルの版画を傷めないように、透明なアクリル板で保護して公開しているのだが、窓からの光がアクリルの表面に反射して、かなり見にくいわけだ。室内に衝立を立てて、オリジナルは外光が当たらない側に展示し、外光が当たる側には、オリジナル作品から紙焼きの精巧なコピーを作って、そちらはカバーなしで展示するようにしたらどうだろうか。何しろ、ゼロックスとフジフィルムが親会社なのだから、複製の作成では最高技術を持っていると思われるからだ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿