棋王戦、持将棋の件

2024-02-17 00:00:42 | しょうぎ
棋王戦第一局(先手:藤井棋王×後手:伊藤匠七段)が僅か129手で持将棋になったことで、後手の伊藤匠七段が批判の嵐にさらされているようだ。王将戦挑戦者の菅井八段も「感想戦が手抜きだ」と批判されているが、そちらは「態度が子供っぽい」というような筋の批判だが、持将棋の件の批判は「将棋ゲームの本質」に関する部分だ。

チェスや象棋は先手の勝率が高いため、先後交代の二局パッケージ制があるが、将棋はそれほど差がないし、なにしろ一日に二回も指すなんて、対局料が上がるわけもないし、棋士は全員反対だろう。

そして、後手なら千日手指し直しもやむなしという戦法はあるが、持将棋やむなしという思想はなかった。そういう定跡もないし。

同じ持将棋でも互いに受けたり守ったりして200手位指して、深夜11時というなら誰も何も言わないだろうが、たいした戦いもなく途中から持将棋に向かってしまったところが異次元の感じだったのだろう。

おそらく24点法ではなくアマチュアでよくある「27点法+同点は後手勝」とか25点とか26点というようにハードルを上げると、違った展開になると思う。



もう一つ、本局の持将棋確定図で思ったのだが、持将棋を持ちかけたのが伊藤匠七段で藤井棋王が同意とのことだが、この局面では、藤井棋王の入玉駒+持駒の点数は23点。伊藤七段の方は16点。どちらも達していない。藤井棋王の9九香はたやすく成れるが伊藤七段は1六歩を取り3六の角が成ることは確実で22点。まだ一汗必要だ。駒が少ない方が持将棋提案してもいいのだろうか。

図から△7九竜、▲9八金、△2七角成として、次に△7一桂、▲同竜、△6三馬!というような入玉阻止の肉薄をみせてもらいたかった。


2月3日出題作の解答。








今週の出題。



解ったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (蛇塚の坂本)
2024-02-17 10:23:15
最終手1三飛の11手詰み
桂の活躍ピッタリ
Unknown (おおた葉一郎)
2024-02-17 18:18:28
坂本様
正解です。稼いだ金はすぐ使う。江戸っ子流。
Unknown (さわやか風太郎)
2024-02-17 23:12:07
1三飛まで11手詰。
質ゴマをつくる。
Unknown (おおた葉一郎)
2024-02-18 18:31:08
さわやか風太郎様
正解です。が、質駒という単語ですが「質」がつかわれない言葉になりそうで、別のコトバに変えないといけないですか。「保存食」がいいかもしれないかな。

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