明石市立天文科学館

2017-06-01 00:00:35 | たび
まず、明石の街は複雑だ。明石城から見えるところにある明石市立天文科学館に行こうと歩いていくと、道は細かったり太かったりするが、交差点があって、右に行く道は行き止まりと書かれているため天文館に向かう道(左)を少し歩くと、こちらも行き止まりだった。

といって、迷路状でもなく、五角形型の道でもなく、若干かぎ型に歩いたりする必要もある。

城下町の特徴である攻防上の問題だけではなく、山陽路の宿場町という性格も必要で、それで中途半端になったのだろうと推測。

そして本題。

akashi5


明石市は子午線の街として知られる。東経135度線が市内を通っている。日本標準時が東経135度に決まったのは明治21年1月1日。当時は樺太千島交換条約(明治8年)によって北千島の占守島(東経156度)から与那国島(東経123度)までがカバーすべき時間帯だったのだが、足して2で割ると東経140度となりちょうど東京のあたりなのだが、国際標準時(GMT)の起点のロンドンから1時間ずつの刻みをつくると、15度(360度/24時間)となり、選択できるのは明石(135度)の次は150度のウルップ島(択捉の次)ということになる。

明石の天文科学館は、当然ながら子午線の上に立っているし、市内にも子午線上をあらわす表示が何か所かある、国道2号線にある表示は20年ほど前に、レンタカーで走った時に一瞬見たものだが、今回確認すると、郵便局の前にあり郵便局は子午線郵便局と呼ばれているし、南の方には子午線交番もある。

akashi7


一方、子午線は南北に存在するのだから、明石以外の町は、どういうことになっているのか調べると、まず南側は淡路島の一部を縦断したあと、紀伊水道になり、四国にも本州にも触れることなくインドネシア、オーストラリア、そして南極である。ただし、北側には「丹波市」があり、さらに京都府「久美浜町」で日本海になる。早い話が山ばかりなのだが、実は天文台にとっては、最適立地は光やゴミの少ない山中の方が良いわけだ。もっとも天文台と子午線はほとんど関係ないので「丹波黒豆天文台」などできるわけはないだろう。

akashi6


そして、本来、天文台の目的とは関係のない「明石大橋の絶景ポイント」がこの天文台であるということが、よくわかった。


そして、人心を惑わすようなことを書きたくはないが、少し興味を持っていることがある。南海トラフを震源とする大地震とその津波が太平洋側を襲った場合の影響だが、大阪湾には大量の太平洋からの海水が押し寄せることになっている。その時に、瀬戸内海と大阪湾の間にある淡路島の北側の明石海峡と南側の鳴門海峡が、その突然の海流にどのように影響があるかということ。

狭い海峡は瀬戸内海への津波の流入を阻害する効果があるのか、あるいは逆に海峡が超高層の津波を発生させるのか。天文台を残して町がすべて海に沈むということにならないことを祈るばかりだ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿