大阪なのに広島焼を

2022-06-03 00:00:23 | あじ
ここ数年だが毎年1回、訳あって、「ぼてぢゅう」に行く。今年は「牡蠣入りの広島焼」をいただく(いただくと書いたが、タダで試食したわけではなく、対価分は第三者が払うことになる)。

牡蠣なので季節メニューで、メニューの中でもビジュアルが派手だ。木星の写真に似ている。

広島焼なので、簡単にいうと、お好み焼き+焼きそば=広島焼となる。広島の知人に会いに行くと、いつも駅構内からつながっている店に行き、広島焼1枚をつまみにビールを飲んでいた。かなり安上がりだが、めったに行かなかったので、飽きることもなかった。広島に行かなくなって久しいが、代わりに「ぼてぢゅう」他で広島焼を食べる。(広島では、もちろん広島焼とは言わない)



もっとも、「ぼてぢゅう」は大阪発祥の店で広島とは関係ない。大阪モダンといったメニューが中心だ。

この文章を書くために調べたら、今日に至るまでに紆余曲折の企業史があったようだ。東芝とかイオンのような話だ。創業者の自宅前の屋台から始まり、初期の拡大期に共同出資者が独立(のれん分け)。本家は破産したが、商権を引き継いだ中興の祖のような人が盛り返し、今は国内外に100店舗。一方、途中でのれん分けした方は、現在は2店に縮小ということらしい。

ところで、店の名前の「ぼてぢゅう」の語源は、焼き物を裏返すときに。鉄板の上に「ぼてっ」と音がして、そのあと「ぢゅ~」と音がするからだそうだ。

この「ぢゅ」という日本語だが、あまり存在しない。ふつうは「じゅ」と書く。ローマ字でも「JYU」で鉄板にもそう書かれている。

一生懸命調べたところ見つけたのが「大手まんぢゅう」。岡山市の銘菓で、ほとんどが餡で回りを薄皮で包んでいる。以前、岡山で仕事をしていたことがあって、他の都道府県に仕事で行くときの手土産だが、「大手まんぢゅう」か「きびだんご」か「むらすずめ」かといった重い物ばかりで閉口したことを思い出す。