バッテリー(あさのあつこ著)

2022-06-09 00:00:49 | 書評
有名な野球小説だ。天才投手原田巧と捕手永倉豪。中学一年生の二人が中学野球部に入り、上級生とのトラブルにも負けずにエースピッチャーとして全国レベルの中学との死闘に向かっていく。



原田巧は野球部全員を敵に回したり、家庭内でも理解者は少ないし、学校の先生も敵だ。ともだちはキャッチャーの永倉豪だけ。野球が好きだが、野球とは自分がピッチャーとして一人で戦う場所だと思っている。

この本、文庫本では第六巻まである。中学生小説なので、購入して書棚に並べるのも恥ずかしいし、図書館ではティーンズコーナーにある。実は、始まったばかりの横浜市の電子図書館で借りて、順に読んでみた。本を探すのは難しいが、借りるのは簡単だし、返すのはもっと簡単。2週間経つと自動的に返本ということになり、読めなくなる。

全六巻もあり、投手と捕手の関係性から言って、中学から始まり、高校で甲子園に行くところまであるかと思っていたら、中一の1年間だけの記録のようなもの。

どうも、あと一冊「ラスト・イニング」という追加の一冊があるらしい。ところが電子図書にはなっていないので買うか借りるかしないといけない。

さて、小説の舞台は岡山、著者のあさのあつこさんも岡山県の出身。私も何年間か岡山県で仕事をしていたが、高校野球部というのがたくさんある。それが少年犯罪の温床という人もいて論文を読んだこともある。また、採用すると高校の時の先輩後輩関係を社内に持ち込んだり、他社の元野球部員と情報交換したりして厄介なことになる。

そういえば、会社に入社したての頃、独身寮の軟式野球チームに入っていた。ショートかピッチャー、1番か4番。ショートをやっているとバッテリーやバッターの仕草がよくわかる。ボールとバットを見ていると、当たる前から結果がわかる。二遊間のゴロとか。セカンドは下手な者が守る場所と思われているが、セカンドへ飛んでくるボールは当たりそこないが多く。妙なスピンがあり、かなりとりにくい。

ところで、北海道の帯広で男女の高校教師でトラブルと思われる事件が発生、女性教師が野球部担当の男性教師に殺害されたうえ、野球練習場の多く集まる地区に穴を掘って埋められたもよう。ワイドショーで別の高校の野球指導者にインタビューしていたが、この野球指導者は「野球の聖地のようなグラウンドの近くに埋めるなんて許せない」と怒っていた。問題は、そこではないような気がするが。