王位戦第五局

2017-09-02 00:00:01 | しょうぎ
すでにご存じの通り、8月30日、王位戦第五局は羽生王位が菅井(すがい)七段に敗れ、王位のタイトルを失うことになった。これで王座(日経)と棋聖(サンケイ)の二冠。タイトル戦の主催紙から見れば、一冠になれば、羽生王座(あるいは羽生棋聖)とタイトル名が肩書として認知されるので、かえって一冠になってほしいと思っているはずだろうか。

ところでAbemaTVで観戦していたのだが、立合人が福崎文吾九段だったが、二日目のお昼頃の画面登場時に見ていたのだが、まず失態があった。

挑戦者だった菅井七段のことを、藤井七段と二回も言い間違えた。二回目の間違いで気付いたようだが、深層心理の中では、もはや挑戦者なのだろう。

対局で使われた「封じ手」の現物と封筒を福崎七段が公開された。前夜、手番だった菅井七段が封じて、金庫の中から翌日朝取り出して、関係者の見ている中で、開封したものだ。

ところが、福崎九段は、この立会人が封筒を開封するという仕事が大変に緊張するそうだ。なぜ緊張するのかはよくわからないが、確かに誤った記載があったりしたら大事だ。立会人がどう裁定するか、いきなり修羅場が訪れる。

そして福崎九段は、過去2回も封じ手開封作業で失敗したことがあるそうだ。テレビで自分の失敗について語った。

一つ目は、はさみと扇子の間違い。封を開けようとハサミを取り出したところ、持ってきたのがハサミではなく扇子だったこと。いうまでもなく、開封できないと対局は始まらない。以下不明だ。

そして二つ目は、ハサミで切るだけの仕事だが、緊張してしまい、あやまってハサミで指を切ってしまったそうだ。血染めの封じ手となった。以下不明だ。

何となく、立会人には向かないような気がする。

なお、封じ手をめぐる問題としては、淡路九段の失態があるそうだ。正しく記載されている図面を読み間違えて、4六角と発表すべきところを、4五角と読み上げてしまったこと。


さて、8月19日の出題作の解答。

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打歩詰めの解消というのがメインテーマで、内容的には、玉型のと金を動かすために角の王手と角合が登場。そして、最後の手が、「アレッ」という感覚。駒が多すぎて窮屈のように見えるが、使用駒15枚で15手詰というのは、そんなに多いわけでもないのだが、満員電車の夏みたいな構図だから暑苦しいのかな。冬に出題すべきだったかも。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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複雑な筋はないが、往復運動にならないように。先日の夜、帰宅するとき、急行の止まらない駅なので、手前の急行停車駅で降りて各停に乗り換えすべきところ、通り過ぎてしまう。元に戻るときに、今度こそ急行に乗らないようにと注意をはらい、各停ではなく準急に乗ってしまい、やはり往復運動になってしまった。その後、完成した図である。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。