ゆめまぼろし百番

2012-08-25 00:00:47 | しょうぎ
駒場和男氏の「ゆめまぼろし百番」を読了。

読了といっても、論文とか小説といったものではなく、自選詰将棋集。それも長編ばかり。さらに著者の思いは、江戸時代の伊藤宗看、看寿兄弟の「詰むや詰まざるや」に挑戦という気迫を感じさせる。

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ということで、棋譜を目で追っていてもしょうがないのだが、駒を盤で並べるのも、やってみて大変な苦労であることがわかる。そのため、一旦デジタル盤にしてから、検討することにしたのだが、打ち込むのも大変な手間となる。このため初型を配置した後、ソフトで解を探して、そのまま保存していこうと作戦を立てたのだが、実はそう簡単にはいかない。多くは、その基本方針でいいのだが、収束に関してのルールの考え方が、氏とソフトと異なるため、かなりの数の作品は、途中から先を本の通りの手順に修正していかないといけない。

ともあれ1ヶ月ほど前にデジタル化は終わっていたのだが、それを動かしながら本を読むという難行を続けていて、やっと終わった。

まあ、どうやって作れるのか見当も付かない力作揃いなので作品についての評は書けないが、ちょっと感じたのは、作品に対する作者自身の評価。

結構、「こんな難しい問題は自分以外にはできないだろう」的な自賛型の記述が多いように思える。逆に、巨椋鴻之介氏の詰将棋本、「禁じられた遊び」では、自作について、謙虚過ぎる自虐的な評価ばかり並んでいたような気がする。

自分に厳しい人、自分に甘い人、世間は色々だ。ほどほどがいいのだろうが・・


さて、8月11日出題作の解答。

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▲3五角 △4六玉 ▲3七銀 △5七玉 ▲6五飛 △5八玉 ▲6八飛 △5九玉 ▲4八銀まで9手詰。

3手目の発見が課題となる。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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夏の猛暑も峠を越えたということだそうで、そろそろ出題問題の難化をしてみた。

これは、詰将棋全国大会の課題握詰にチャレンジした問題。落選作である。

手数は、かなり長く、高校野球の奪三振王が必死にスライダーを投げまくっても、1試合でこれ以上の数の三振を取るのは難しいだろう。途中、6手目の選択がやっかい。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。