空港の住み心地

2009-11-12 00:00:48 | 市民A
2004年公開の映画「ターミナル」では、母国の軍事クーデターでパスポートが無効となり、ジョン・F・ケネディ国際空港に閉じ込められた旅行者をトム・ハンクスが演じた。

また1993年のフランス映画「パリ空港の人々」は、身分証明書を紛失したために、仏シャルル・ド・ゴール国際空港で18年間生活した実在のイラン人男性を下敷きにしているそうだ。

どちらも、自分から希望して、空港に長期間住むことになったわけではなさそうである。何らかの理由で、どこにもいくことができなくなった人。それでも無国籍人というのはいるのだが、例えばピアニストのフジコ・ヘミングさんの場合も、空港で生活したというような話は聞いたことがない。空港生活になるケースは、国と国との移動中に何らかの手違いやトラブルが発生した場合に限られと思われる。

ジョン・F・ケネディ空港やド・ゴール空港で一泊したことはないので、住み心地についてはなんともいえないが、仁川空港あたりは、至れり尽くせりなので、2泊くらいは快適に過ごせるかもしれない。

ところが、まったく宿泊には不向きな成田空港で長期生活に入った方が現れた。

こんな話だ。(台湾誌、大紀元による。)


在日人権活動家、上海空港で強制送還

【大紀元日本11月6日】在日中国人で人権活動家の馮正虎(フォン・ジョン・フー)氏は3日、上海浦東空港の入管で拘留され、翌日午前、日本に強制送還された。これは、5か月の間で8回目の試みだった。ヴォイス・オブ・アメリカ(VOA)は、馮氏の出発前、上海空港に取材して同氏の入国の可能性を探ったが、「中国の法律に準じて厳格に執行する」という回答のみで、それまでの強制送還の理由は明かされなかった。

馮氏は現在、日本での入管手続きを拒否し、成田空港内に居座っている。4日は、空港内で夜を明かした。

馮氏は「拉致」「冤罪だ」と書かれた白いTシャツを着て、「自分の国に帰れない」「中国政府は恥だ」などと書かれた横断幕を掲げ、中国政府に抗議している。

馮氏は中国復旦大学を卒業後、上海財経大学教師、上海企業発展研究会会長などを歴任。自身が編集した電子書籍『上海日系企業要覧(2001)』を出版した時、理由も解らない内に刑事拘留され、上海市裁判所に「非合法的経営の罪」で3年の刑を言い渡された。馮氏は今年3月に釈放され、来日した。馮氏はこの事件を冤罪であると主張し、日本で中国当局による人権侵害を訴え続けている。


hyo中国への入国を拒否され、4日、成田空港に強制送還された55才の中国人活動家が日本への入国を拒否し、入管審査場前の制限エリアで抗議行動を行っている、とのこと。この男性は過去にも7回中国に入国しようとして拒否され、今回が8回目。今までは、強制送還後、入国して千葉県内の自宅に帰っていたものの、今回は入国せずに抗議を続けるそうだ。

寝袋も差し入れされ、食事は本人から預かったお金で航空会社社員が差し入れているそうである。入管職員は、早く入国するように説得しているとのことだ。


まあ、中国政府抗議物は諸般の関係で、ほとんど報道されない(実際、まだ空港にいるのか、すでに帰宅して風呂で一汗かいたのか、すらよくわからない)。

そのため、この件の背景について、十分に把握することができないので、これ以上突っ込めないのだが、成田空港に住みついても、何も始まらないだろうとは思えるわけだ。



ただし、成田空港のハブ空港化再チャレンジにあたって、空港の居住性についての、貴重なレポートを書いてもらえるかもしれない、とは、ささやかに思うわけだ。