甲府市中心市街地活性化については、商店街の問題として考えるのか、110ha(今回は115ha)の区域全体の問題として考えるのかで、考えられる事業は違ってくるだろう。
もちろん現在の甲府市中心市街地活性化事業は区域全体の問題として考えられているが、計画区域の中で最寄り品商店街と呼べる場所は無い。最寄り品はスーパーかデパチカが1か所で供給している。
街なかで生鮮三品(青果、肉、魚)を比べながら食卓の支度ないし惣菜購入(いわゆる中食~なかしょく~)ができる個店の集合を構成していない(この地域内で私が知る範囲だが)。その地区に住む者が外食で済ませようと思えばそれなりに店の集合があるが、それは商店街と言うより飲食店街と言うべきだろう。
私が甲府に来てあちこちの道を通ってみるようになってから一層感じたことは、甲府には飲食店街ばかりで商店街が無いということだった。
最近は生鮮品についてそれなりに個々の店の所在は確認しているが、時分どきなのに客の姿がまばらな生鮮食品店で買うという意思が動かないのは事実だ。それは私が単にそのお店の歴史と現在を知らないからだということはある。おやじさんが毎日市場に出かけて仕入れてくるなんて知っていたら、頃合いを見計らって新鮮な野菜を買いに行く訳だが、結局無難なところでスーパーに入ってしまう。
地方都市で商店街を活性化するなら生鮮三品の品揃えが豊富な店を集めることは必要だ(そこに中食用の惣菜店もあれば更によい)。買い物カートなり自転車で行けるそんな商店街があれば、私は高いガソリンを消費してスーパーに行くことは無いだろう。
中心商店街に買回り品の客を引き付ける事で活性化を図ろうとするなら、商圏内の人口問題は大きな制約となる。それは甲府市中心区域の人口問題では無いことを考えねばならない。
商圏を拡げて人口をカバーしようとするなら、山梨・甲府でしかその商品が手に入らないシステムも同時に組み立てる必要がある。
甲府のジュエリー産品でも最上級品群は甲府中心街の店に行かねば見ることができないというような方策だ。もちろん画像はホームページで見える、しかしそれは東京銀座のどの店にも大型SCに出店するような有名ブランド店にも無い、という事。
あえてお客にフラストレーションをおこさせて甲府まで足を運ばせる事。武田神社を見たいなら甲府に来るしか無いのと同じ。
外から来た人はもちろん、中にいて買い物ついでにちょっと出歩くだけの人にも必要なのは公共交通、街なかの便利なバスだと思う。山梨総合研究所のホームページでNews Letter Vol.112 (2007.11.2)に「路線バスの存続のために」という記事中に『一貫して減少してきた県内の一般路線バスの利用者数が、下げ止まりに転じたのである』、との記述があった。そうか、やはりそうなるはずなのだと私は思った。 山梨総合研究所は先日の10周年記念イベントでも実に感銘を受けたが、こういう整理されたデータによる論説に私はすぐに説得されてしまう。そのことが上記のコメントになった。甲府市議の野中一二さんのホームページにある 「甲府市コミュニティバス」については、中心市街地活性化事業の中でもう一度テストせねばならないはずだと思う。
駐車場が必要なのは何故か、それは買回り品の為か、最寄り品のためか、そういう事も考えるべき問題であり、中心商店街個々の店に魅力ある買回り品が無くて客が集まるはずもない。しかしスーパーでは到底満たされないような魅力ある生鮮三品が山積みなら、歩いてでもバスででも、毎日そこに出かけてみたいと思うだろう、東京錦糸町駅前の魚屋は、駅前交差点で排気ガス満タンな場所で客が山になっているが、駐車場は無い(^o^) これは甲府を取り上げてくれたアド街のお蔭で思い出した店のひとつ。
買回り品で馴染みなのは電気製品だったが、秋葉原には電車で出かけた。そしていくつもの店を回り、大型商品を決めたら配送を依頼するだけでよかった。今、買回り品を購入計画する時に私は最初にインターネットから調べるし、大抵はそれで用が足りる。中心街には甲府にしか無いものを求めに出かけている。ICT甲府のホームページはその為の情報を整理しているというのが本音(^o^)
中心市街地活性化基本計画の素案を検討して、更に考えてみたいと思う。
2007-11-26 補足です-「八百屋のつぶやき」ブログに11月21日付けで「甲府市の中心街の活性化 住民説明会」というご参加の記録がアップロードされていました。フロアーからの質問内容を細かく記録されていたので、私の記憶もいくらか甦ります(^_^;) 私としては既にホームページで必要な資料を整理してきましたので、説明会の資料を素材に再整理する予定です。
私自身は、「中心市街地活性化メモ-1」で書いたような、特に1-4の4点はどなたからも質問が無かったのですが、挙手する時間がなくて閉会になりました。