樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

田んぼ巡り

2020年08月06日 | 野鳥
「そろそろ来てるかな?」と思って、昨日1年ぶりに近くの干拓地にシギ・チドリ観察に出かけました。コロナ禍で半年ほど野鳥の会の探鳥会を実施していないのと、調査も雨で中止になったため双眼鏡を使うのが久しぶりで、慣れるのに少し時間がかかりました。
まずは予想どおりのアオアシシギ。しかも9羽の小群。昨年も同じエリアにずーっと9羽がまとまっていたので、同じ群れかもしれません。というか、この干拓地ではアオアシシギが越冬しているので、ひょっとすると9羽がそのまま留鳥化したとも考えられます。本来は日本には春と秋に渡来する鳥ですが、全国的に越冬例や留鳥化した例があるようです。



今年初めてのシギ・チドリ観察なので、干拓地の環境変化にも注視しました。鳥は水を張った休耕田で採餌するのですが、最近は水田が九条ネギの畑になったり、減反政策が終了したため休耕田が少なくなる傾向が続いています。「去年よりさらに休耕田が減っただろうな」と予想していましたが、意外にも新しい休耕田ができていて、枚数も面積も昨年より多くなっていました。
その一つで、コチドリがのんびりとくつろいでいました。農耕地という2次的な自然環境ながら、鳥たちがこうして自由に平和に過ごしているシーンを目にすると、何ともいえない安堵感が得られます。



バードウォッチングの楽しみは人それぞれですが、私自身は、野鳥が本来いるべき場所にいて、何の脅威もなくくつろいでいる姿を眺めながら一体感に浸れるのが一番の醍醐味です。
休耕田が増えたので、今年は昨年以上に田んぼ巡りして、その醍醐味を味わう機会が増えそうです。日焼けは覚悟の上ですが、熱中症には注意しないと…。
コメント (2)
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