向こうから自転車でやってくる知人、わざわざ自転車を停めて「花水木、読みました。皆さんいい趣味で楽しんでおられる。解りやすい文章で読んで楽しい内容」と声を掛けられた。その知人とは出会えば挨拶はするが、彼はいつも自転車なので立ち話などはしたことがない。わざわざ停まって話しかけてくれた。
このブログで何度も紹介しているが「花水木」は「岩国エッセイサロンの同人誌」。会員が新聞に投稿し掲載された1年間の作品をまとめ翌年の1月に発行している。「地方の小さな同人誌は2、3号くらい続けばいい」といわれたが先月第12号を発行した。発行の度に県立と市立の図書館へ寄贈している。今、その第12号が市の図書館の新刊コーナーに並んでいる。知人は図書館へよく通っているので借りて読んでくれたのだろう、嬉しい限りだ。
B6判130頁ほどの同人誌は小さくて大きさでは目立たないが、創刊から変わらない濃紺の表紙が、一流出版社の美麗な表紙の並ぶ新刊書架で異彩を放つ、と思うのは身びいきか。濃紺表紙は重厚さを感じさせ、タイトルフォントは「CRバジョカ廉書体」でよくマッチしていて気に入っている。
「創作やエッセイにかかる勉強を通して自己啓発を図ると共に、創作を外部発信し評価を仰ぎ、会員ひとりひとりがより輝いて生きることを目指す」、そんな会も干支でいえば一回りし、これまでに1100編以上の創作が掲載された。投稿する、さて載るか没か、そんな気持ちで新聞を待つのも創作する楽しみの一つ、さて、明日の新聞はどうだろうか。