日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

雑草に変わった畑

2015年04月24日 | 地域


 健康のためと歩きはじめたのは定年になってからなので10数年になる。厳しいノルマが課せられることなく楽しんでいるが、途中からブログネタを探すことも大きな意味を持ち始める。それはそれで楽しんでいる。毎日、同じコースではないが道沿いの光景は変わる。撤退や移転した工場跡地、肥沃だった農地が宅地に、藩政時代の土壁はコンクリートブロックに、道路は路地の奥までアスファルト舗装になど、住みよさを感じさせる街並みに衣替えしている。

 自然の中を歩くと舗装道ばかりでなく菜園の並ぶ道沿いも歩く。良く育った野菜を見ながらの散歩は気持ちいいもので、たまには仕事中の人と挨拶を交わす。その大方の人が高齢に見えるが皆さん元気、老後の野菜作りを楽しんでおられる。こんな人にも出合った。嫁いだ娘が遠くに転居したので野菜を持っていけなくなったから野菜作りを止める、と話したその人の畑は後を継ぐ人がいないのだろう、荒れ果てた姿になっている。

 昨年の春までは通るたび感心するくらい畑も側の農道も雑草が刈られ、いつも美味そうな野菜が育っていた農園が雑草畑になった。道の雑草は獣道に変わった。人の手が加わらないと自然への回帰の早さと雑草の強さを荒れた農園から知る。

 おもに週末、片道30キロを往復しながら米や野菜を作る人がいる。農業は本業ではないが作物に対する愛着もさることながら、実家の田畑をしっかり守る気概が行動に表れている。また、収穫した作物の安心安全がそうさせるのかもしれない。自給率の低下が問題になるなか、消費するだけの輩が口を出すべきではないが、直接自然に働きかける一次産業の重要さを雑草畑にレンズを向けながら思う。
コメント
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