日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

野いちごの味

2009年11月09日 | 回想
               

この時期に採れる野いちごは冬いちごという種類で、野山を遊び場とした子どものころにはその群生地があり、そこは子ども仲間の秘密でもあった。

ちょっと酸味がありプチプチするような食感だった、ように思い出すが、60年近くも前のこと定かではない。それが遊びの途中の楽しみだった。アルミの弁当箱を持っていちごを採ったこともある。

山沿いの道を歩いていたら雑草の陰に赤い実を見つけた。よく見ると両手を広げた範囲くらいの、そこ・ここ・あそこと見える。いくらの粒よりも小さいがそんな赤い実がいくつかくっつきあってひと粒になっている。ルビーのように見える野いちご。

写真を撮っていると「何かおりますか」と自転車の人が声をかけた。野いちごと答えると「珍しいですのう」と言いながらも興味はなさそうに通り過ぎた。年恰好から子どものころには口に入れたろうにと思いながら見送った。

よく見ると白い産毛がついたようなつぼみ状の実がたくさんついている。口を開きかけた姿のもある。これから赤い実になる。これを口にするのは誰だろう、ひと粒口にしたかったが、思うところあってやめた。

季節は冬に向っている。クリスマスに向けて目を見張る豪華ないちごが店頭に並ぶ日はそう遠くない。

(写真:赤い粒が輝くような冬いちご)
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コメント (4)
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