![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/78/c6d4a6a97d125996d4c1dd6869a5aaf8.jpg)
どんよりとした冬空 見る人もいない公園の 定められたまま無心に吹き出る水
ピチャピチャと音を立て 敷き詰められた石の上に落ち 帰っていく色のない水
ほんの僅かな時間 描く放物線の先に どんな見聞をするのか
取りとめもなく続く 吹き出る水 ベンチでひとりぼんやりと見る
同じ形の放物線 繰返し見ても 見定められない
ただ吹き上げて そして落ちる水のほかに 何も読めない
ただ黙々と吹き出る水 三脚を使い 撮る人がひとり
あの撮る人は 吹き上がる水に 何を見つけたのだろう
ファインダーを覗く 横顔の優しさが 目に残る