歴代誌第一 18章
久しぶりに最寄り駅からUバーン(地下鉄)に乗りました。前にも書いたように、2週間以上も運休していたのですが、道床の砂利を入れ替えたり大がかりなメンテナンスをしていましたので、やはり乗り心地がよくなった気がします。乗り換えずに中心街まで行けるのがうれしいですね。
18章には、ダビデが周辺諸国を平定し、または友好条約を結んだということが書かれています。順番で行くと、ペリシテ、モアブ、北にあるツォバ、アラム、ハマテ、エドムなどの諸国の名が登場します。歴代誌の著者は、これらの勝利を前に述べたこととの結びつきで描こうとしたのではないでしょうか。つまり、神の箱をエルサレムに運び入れ、聖歌隊を編成して神を力一杯賛美する姿の先に、この勝利があるのだということです。
この章に描かれている勝利は、ダビデ側に当時としては最新の装備があって相手を圧倒したというようなものではありません。たとえば装備についてみますと、ダビデはツォバのハダデエゼルの家来たちが持っていた金の小楯に関心を示していますし、非常に多くの青銅を持ち帰っています。これらのものについていえば、ダビデ側は明らかに劣っていたということなのでしょう。けれども、装備の違いが必ずしも戦いの勝敗を決するわけではないということも言えます。
私たちの周りはとてつもないスピードで変化しています。小さな電話の中にナビもあればカメラもあり、美味しいレストランがどこにあるかを調べられ、電車やバスのチケットも買えるし辞書もも収められ、音楽も聴けるし、自動翻訳をしてくれると思うと、脈拍もスピードも測れる、自分の上を飛ぶ飛行機がどこの航空会社のものでどこからどこへ行くのかもわかってしまうなどということを、10年前にはだれが想像できたでしょうか(Appleのあの人は考えていたのかもしれませんが…)。
そのような中にいると、この流れに乗っていないとだめなように思うことがあるかもしれません。いいや、そんなことはない。もっともっと大切なものがあるのだと、改めて教えてくれる箇所です。