みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

全力を尽くそう

2016年05月25日 | 歴代誌第一

歴代誌第一 19章

 当地に一か月ほど滞在しておられる方が、街の風景をスケッチしてこられました。お願いして、教会のホームページに何枚かをアップさせていただきました。優しいタッチの画です。

 ダビデが隣国アモンの王の死に際し、使者を弔問に遣わしたところ、ひげを剃られ衣を裂かれるという恥をかかされたことがきっかけになり、アモン+アラムとの間で戦いが起こったというのが、この章に記されている出来事。真実を尽くそうとしたのに侮辱で帰されたのですから、いきり立つかというと、ダビデは恥をかかされた使者を思い遣り、元に戻るまでエルサレムに戻らずにエリコにとどまれと言います。緊張関係にある隣国に弔問を出すことと併せて、ダビデの優しさと言うか、主にあるゆとりにじみ出るような出来事、ことばです。

 さらに、恥をかかせたアモンのほうがアラムやツォバを援軍にしてダビデと戦おうと出て来ます。迎え撃つダビデは将軍ヨアブと勇士たち全軍を送り、戦力には明らかに劣勢だったダビデ側が勝利するのです。

 心に留めたのは将軍ヨアブのことば。ヨアブは「強くあれ。われわれの民のために、われわれの神の町々のために全力を尽くそう。主はみこころにかなうことをなさる」と言いました。ここで、全力を尽くすことと主がみこころにかなうことをなさることとが併記されています。「みこころを行ってください」という願いや祈りは、時折、がんばるということの対局にあるように受け取られるのではないでしょうか。

 きょうの「みことばの光」黙想にあるように、主が勝利を与えてくださると信じるからこそ、全力を尽くして事に当たることが大切だし、できるのだ、ということを考えることばです。


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