みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

建ててはならない

2016年05月23日 | 歴代誌第一

歴代誌第一 17章

 

 日曜日をどのようなお過ごしになりましたか。当地は今年初めて「ちょっと蒸すかな…?」という天候でした。雨の前触れのような感じがしましたが、案の定礼拝から戻り夕食を終える頃に夕立がありました。月曜日は最高気温が15度に戻って、涼しくなる(肌寒くなる)とのことです。

 神の箱を天幕に安置したダビデは、次には建物を造りたいと預言者ナタンに相談します。動機は、「私が杉材の家に住んでいるのに…」というものでした。預言者ナタンは、「あなたの心にあることをみな行いなさい」とダビデを励まします。ナタンは、ダビデの願いを信仰に裏打ちされたものだと受け止めたということなのでしょう。

 しかし、主はナタンによって、ダビデの願いに「否」と答えます。4−6節の主のお答えには、ご自身の強い自己主張が感じられます。ダビデの動機はおかしなものではなかったのですが、「私が杉材の家に住んでいるのに…」ということばに潜む、ダビデ自身も気づいていない危うさを主はご存じだったのでしょうか。

 むしろ主はダビデに、ダビデをここまで引き上げたのはご自身であることを確認させ、逆に「主があなたのために一つの家を建てる」とおっしゃるのです。さらに主は、この「一つの家」の王座をとこしえまでも堅く立てると約束なさいます。それは、ダビデの子としてやがておいでになる救い主のことを指しているのです。圧倒的な恵みの大きさ豊かさを突きつけられた思いのするようなことばです。

 これに対し、ダビデはふてくされたりすることなく、自分がどれほど小さなものか、主がどれほど偉大なお方かを申し上げ、ただただ主のお約束のとおりになるようにと願っています。ちょっとしたことで自分を肥大化しやすいのが私たち。そんな者に主は圧倒的な恵みを賜わって、あるべき所に戻してくださるのではないか、などということを考えました。


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