コリント人への手紙第一 16章13−24節
2018年10月はきょうが最後。昨年のきょうはルターによる宗教改革500年という記念の年でドイツ全州が祝日でしたが、今年はいつもの年に戻って、東部の5州のみが休日として覚えられます。
コリント人の手紙第一も終わりの部分を読みます。厳しい内容も含まれている手紙を閉じるとき、人は何を書くのだろうかと思いながら、パウロのことばをたどりました。
13、14節には5つの命令があります。異教の地に誕生したコリントの教会での福音を守るための戦いは、止むことがありません。ぼんやりとしていたら、たちまちあらぬ方向に行ってしまいやすい教会に、これまで述べてきたことをまとめるようにして、5つのことを命令しています。これらは、いつの時代でも教会が受け止めなければならない大切なことです。
私には特に、「一切のことを、愛をもって行いなさい」という命令が心に留まります。豊かな賜物を持つ人々が集まっているのに、かえってそれがわざわいとなって教会の働きを妨げているのは、ひとえに愛の欠如が原因でした。自分の思い、ことば遣い、行動がこの原則に基づいたものかを照らす必要があるのは、当時のコリントの教会だけでなく、私も同じです。
パウロはこれらの命令を、次に挙げる人々の顔を思い浮かべながら記させているのではと想像します。スティファナとポルトナト、そしてアカイコは、コリント教会からパウロのところに質問状を持参する使いとしてやって来た3人だったのでしょう。彼らは質問状だけでなくて、懐かしいコリントの香りも届けてくれたのです。遠く離れた所に住んでいますと、訪ねて来てくれるのが嬉しく思います。私たちも、このような人々によって神からの贈り物を受けているのですね。