みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

神を欺く

2016年05月04日 | 使徒の働き

使徒の働き 5章1−16節

 土曜日に、日本からの友人といっしょにマールブルクを訪ねました。イースター休みにつづいて二度目の訪問でした。前回は風が強く横殴りの雨で城の前で震え上がっていましたが、今回はぽかぽかと暖かでした。お昼はマルクトのそばのレストランの野外席でいただきました。白アスパラガスが甘くて柔らかくて…。

 主の教会の始まりの頃の様子が2章や4章に描かれています。持ち物を共有し必要に応じて分け合ったいたので、一人も乏しい者がなかったとあります。4章の終わりでルカは、バルナバが自分の畑を売った代金を持って来て使徒たちの足下に置いたことを記しています。アナニヤとサッピラの夫婦は、周りの人々の愛の行為を見聞きして、自分たちも貢献したいと思ったのでしょうか。持ち物(恐らく畑でしょう)を売って使徒たちの足下にすべてを置いたかのように見せかけながら、実は自分たちのために代金の一部を残すというごまかしをするのです。

 持ち物を売るというのは強制されてのことでもありませんし、「一部です」と言って残りを自分のために用いることもできました。それなのに、なぜ二人はごまかしたのでしょうか。財産をすべて…と言い張る名誉欲と金銭欲との双方を自分のものにしたかったのかもしれません。それにしても、厳しいことです。

 それとともに、自分がすべてを見通しておられる聖いお方の前に歩んでいるということを促されます。そうであるなら、自分の態度やことばはどのように変わるのか、あるいは変わらないのだろうか…と。

 


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