エステル記 9章20節−32節、10章
日本での滞在も残りわずかになりました。月曜日は「鉄道博物館」へ。新幹線E6系が大好きな孫の「てっぱく」デビューを先導するためでした。いや扇動かもしれません。いつ行っても心が動くのは、かつて乗っていた特急や急行車両と再会できた時。
エステル記の終章です。ここには、今でもユダヤ人の間で覚えられている「プリムの祭り」がエステル記に記されている出来事に基づいていること、つまり、この祭りの起源について記されています。
今プリムの祭りでは「ハマンタッシェン」というクッキーを食べるのが慣習になっています。。けしの実のジャムをクッキー生地で三角形に包んで焼いたお菓子です。ハマンの耳の形が三角形だったため、彼の耳の形をしたハマンタッシェンを食べるのだそうです。それにしても、エステルの時代から2500年も後でも、このことが覚えられているというのは驚きです。今年のプリムの祭りは3月16―17日にかけて行われました。
この部分を読んで目に留めたのは、「平和」ということばです。まず9章30節に王妃エステルとユダヤ人モルデカイがプリムを守るようにとの書簡を王国に住むすべてのユダヤ人に送られた折りに、「平和と誠実をもって」送られたとあります。さらに10章3節には、モルデカイについて「平和を語る者」だったということばがあります。
3節には、モルデカイは自分の民の幸福を求める人物だともあります。自分の…ではなく、自分の民の幸福を求める人物こそ、国の指導者にふさわしいと今だからこそ、強く思います。自分の民の幸福を求め、平和を語る者モルデカイは、平和の君としてやがておいでになるイエス・キリストを指し示す「型」だということが分かります。
神、神の名が一度も出てこないこの書には、神のお働きが豊かに描かれていました。