追い払うことができず

ヨシュア記　１５章４８−６３節

　昨日も触れましたが、地名が連続するヨシュア記１５−２１章は読み続けるには挑戦的な箇所だと思います。

　この箇所から、私が覚えているいくつかの町について書いてみたいと思います。ここには、ユダ族への割り当て地のうち山地、塩の海（死海）の沿岸の地名が登場しています。

　５１節にあるギロという町は、後にダビデ王に仕える知恵者アヒトフェルの出身地です。サムエル記第二１５章１２節を読むと、父ダビデ王に対して謀反を起こしたアブサロムは、このギロ人アヒトフェルを自分の側につけます。その結果、アブサロムの側につく民が多くなったとあります。

　６２節のエン・ゲディもダビデと関わりのある地。サムエル記第一２３章２９節から２４章初めに記されています。エン・ゲディの要害に逃れたダビデをサウルが追って来るという場面が繰り広げられます。

　最後に、割り当て地の一つであるエルサレムのことが記されています。神はヨシュアを通してこの地を与えると約束しておられたのですが、ユダはここに住むエブス人を追い払うことはできませんでした。神に信頼して歩むことが肝要だということを６３節のことばは読む者に教えています。

　キリスト者は聖書を読みます。そこに与えられている約束、神からの促し、自分の罪への気づき……。神はさまざまなことを聖書によって語ってくださいます。聖書に登場するヨシュアやダビデのようでなくても、自分の目の前にある小さな事柄を神のことばとつなげて考え、行動したいと改めて思うのです。