みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

羽こおろぎの国

2024年10月01日 | イザヤ書

イザヤ書 18章

 

 月曜日は、使徒の働き14章に登場するデルベの遺跡を訪ねました。ここもリステラと同じように、小高い山になっていてその頂上では2013年に発掘調査が始まったのですが、資金不足によりそのままになっているとのことでした。パウロとバルナバは、第一回目の伝道旅行の終着点をここにして、再び、リステラ、ピシディアのアンティオキア、そしてペルゲ、アンタルヤ、そしてシリアのアンティオキアへと戻って行きました。

 その後、標高およそ1000メートルのアナトリア高原から一気に地中海沿いのタルスス(タルソ)へと移動しました。

 18章は神のクシュへの宣告です。クシュとは、現在のエジプト南部からスーダン北部を指していました。クシュはエジプトヘ侵入して、預言者イザヤの頃にはエジプト王朝を形成し、ユダやイスラエル、そして地中海沿岸のツロなどへも勢力を及ぼしていました。

 1節の「羽こおろぎの国」とは、クシュには多くの生物が生き、多くの人々から強い国だと恐れられていたことを表しています。しかし、アッシリアの侵攻とともにエジプトから引き上げたと言われます。また、クシュは「背が高く肌の柔らかな民、あちこちで恐れられている民、その国土を多くの川が分けている、力強い踏みにじる国民」と、2節と8節で言われます。この繰り返しには、格好の良さや優雅さに加えて、強大な力が周辺を恐れさせていたという、クシュの姿が強調されているのです。

 しかし、そのような国も主なる神の前には無力なのです。

 7節はイザヤの時代の人々を、そして私たちを、主なる神だけが礼拝を受けるべき方なのだということを語ります。それはイスラエルの民が偉く優れているからではない、ということに目を留めたいと思います。世界中のあらゆる人々が賛美し、礼拝すべきはこのお方だけなのです。 


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