列王記第一 2章1−15節
「私は世のすべての人が行く道を行こうとしている。あなたは強く、男らしくありなさい。」列王記第一 2章10節
激動の4月が終わろうとしています。見えない敵を相手に、人類は静かな戦いをしているようです。その戦いの中で同士打ちをしたり相互不信に陥ったり、しかし一方で利他の行為に感動の涙を流すこともありました。あなたの4月はいかがでしたか。
この箇所には二人の死が描かれています。
ダビデは死を前にして、後継の王ソロモンに王としての務めを授けます。その中にはヨアブ、バルジライ、シムイになすべき正しいことを行うようにとの課題もあります。ダビデが死の間際までやり残したことをソロモンに負わせたということではありません。決して個人的な恨みを果たしてほしいと頼んだのでもありません。
彼は、「世のすべての人が行く道を行こうとしている」この時、改めて自分を省みるとともに、この国が神の選びにふさわしくあるために何を為すのが新王の務めであるかを知り、課したのです。
アドニヤは、こともあろうに老いた父ダビデの妻であったアビシャグを妻にしたいとの願いを明らかにします。きょうの「みことばの光」にはこのことについて、「アドにやには何の悔い改めもなかった」と書いています。自分を省みるどころか、せめて自分の欲望を成し遂げたいと願う姿には惨めささえ覚えます。15節の彼のセリフは、まるで自分ではなくソロモンを王とした主が間違っていると言いたげでもあります。
死の間際にならなくとも、毎日自分を省みるときを持てるのは幸いなことだと、そのための道を、主イエスが設けてくださったのはありがたいと、心から思います。