ヨナ書 4章
火曜日午後、宿泊している場所を大きく囲むように、山歩きをしました。こちらの紅葉は黄色が多いと思いましたが、美しいことに変わりはありません。
あっという間にヨナ書は最終章になってしまいました。4章はじまりのことばは「このことはヨナを非常に不愉快にした」です。「このこと」とは、ニネベの人々がヨナの話を聞いて神の前に罪を悔い改め、さらに神がニネベを滅ぼすのを思い直したことを指しています。
自分のことばで多くの人々が罪を悔い改めたというのは、預言者の働きとしては「大成功」。しかし彼は、喜ぶどころか怒りさえ露(あらわ)にするのです。ヨナの祈りに目が留まります。よく考えると不思議な祈りです。主の命令を聞いたときにタルシシュに逃げたのは、主が情け深くあわれみ深い、そして怒るのに遅く、恵み豊かで、わざわいを思い直される方だからと、理由を明らかにしています。
つまり、彼はニネベが滅びてしまえばよいと考えていたのです。それは個人的にニネベが嫌いだということではなくて、ニネベがアッシリアの都であり、やがてアッシリアがイスラエルに攻め込んで来ることを恐れていたからです。自分たちの罪のためにニネベが滅ぼされてしまうなら、ヨナの懸念はなくなります。しかし、ヨナ自らがしたことによってニネベは生き延びたのです。
このあとの神とヨナとのやりとりは、神がヨナが祈ったとおりの方だということを証明しました。ヨナの不機嫌に激しく怒ることなくことばを届けられる神の忍耐、そしてあわれみは、ニネベの人々だけでなく、ヨナにも注がれているのです。