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岸見一郎『生きづらさからの脱却 アドラーに学ぶ』

2019年11月10日 14時42分42秒 | 文学
岸見一郎『生きづらさからの脱却 アドラーに学ぶ』(筑摩選書)を読んだ。
『嫌われる勇気』と『幸せになる勇気』をどちらも読んでみて、アドラー心理学には「なにか」があるだろうなと考えている。とても自分に合う、好きな考え方がある。アランの『幸福論』の考え方が好きだが、それに通じるものがあると思う。
しばらく学びたい。
昔、桜井和寿(Mr.Children)がテレビで、常識の裏もまた真実であることに気付いた、というような発言をしていたが、アドラーの考え方も、常識の逆を行くようなものが多い。フロイトが過去にこだわって、こだわりすぎてそこから抜け出せなくなってしまい、過去が固定化してしまうところがあるのに対して、アドラーは今だけを見ようとする。
そしてそれがとても有効なように思う。

《大人は子どもを等身大では見ない。過剰な期待をするか、過小評価をする。子どもはそのために勇気をくじかれ、自分自身への信頼を持てなくなってしまっている。そのような子どもが課題に取り組む勇気を持てるよう援助するには、「あるべき」子どもではなく、(現に)「ある」子どもを見るところから始めるしかない。》(198頁)

上記のような話は子育てをするときに参考になるが、それだけではなく、ここで言う「子ども」は大人が自分のなかにいつまでも抱えている自分自身の子ども時代、自分の過去、というようにも読むことが出来ると思う。
子どもがいると、自分の子ども時代について考えさせられる事は多い。
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