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郡司勝義『小林秀雄の思ひ出』はたいへんおもしろい

2014年07月09日 01時00分34秒 | 文学
会社の往復では井上靖の『楊貴妃伝』を読み、家ではマイケル・ルイスの『マネー・ボール』を読んでいるのだが、どちらもそれほど興味を持って読んでいるわけではない。最初はどちらも興味を持って読み始めたのだが、だんだんと興味を失っている。
郡司勝義の『小林秀雄の思ひ出』(文春学藝ライブラリー)という本をこの間買って、次の楽しみにしていたのだが、つい手を出してしまった。
小林秀雄のエピソードが次から次へと披露され、非常に面白い。もう何をおいても先にこの本を読むことにする。(しかし何をおいても、とは言っても英語の勉強はする。偉い私。)
いまのところ面白かったのは、三島由紀夫が死んだときにその感想を話したものを編集者がまとめて書いてきたが、「なんだ、こんなもの」と怒って投げ捨て、自分で書いたのだが最後に「(談)」と付けたこと。
また「栗の樹」というエッセイがあって、栗の樹が重要な役割を果たすのだが、その栗の樹が実際にはないという話。「僕はプロですよ、いいですか、プロなんですよ。……栗の樹なんて、そんなに都合よく生えちやゐません……」
小林秀雄の恐ろしさに触れることができる本だ。
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