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レイモンド・カーヴァー『英雄を謳うまい』

2019年03月02日 22時05分33秒 | 文学
レイモンド・カーヴァー『英雄を謳うまい』(中央公論新社)を読んだ。
初期の短篇と詩、それと書評などが収録されている。例によって詩は適当に読む。(いや正確には適当に”読まない”だ。)
短篇小説しか読んでいないのでカーヴァーがどういう考えの人なのかよくわからないところもあったのだけれど、これを読むとどういうふうに創作と向き合った人なのかがわかる。
《まっとうな小説においては、物語の中の行為の意味は、物語の外側にいる人々の人生にまで波及していく。こんなことさえいちいち思い出さなくてはならないのだろうか? もっとも優れた長篇小説なり短篇小説においては、善は善として認識される。》(322頁)
物語の中に実生活とは違う論理や倫理が展開されることが嫌いなようだった。
また、チェーホフとそれからヘミングウェイへの言及が多かったように思う。
チェーホフでは『谷間』『犬を連れた奥さん』『六号室』が好きらしいので、ちょっと読んでみたいと思う。チェーホフを僕はこれまであまり面白いと思ってこなかったのだが、これまであまり面白いと思ってこなかったカーヴァーの作品をとても面白いと思うようになったので、なにか変化があるかもしれない。
そもそも短篇小説というものを長篇小説の出来損ないのように思っていたようにも、あるいは長篇小説を読む時間がないときに読む間に合わせの代用品のように思っていたような気もするのだが、短篇小説はそれ自体が素晴らしいとも最近思う。
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日本アカデミー賞

2019年03月02日 20時29分38秒 | テレビ
日本アカデミー賞の授賞式を見る。
『万引き家族』はもちろん見ようと思うが、これまでの是枝映画ほどは惹かれない。
樹木希林がいなくなってしまうと、是枝裕和は今後どうしていけば良いのだろう。他人のことながら心配してしまう。おばあちゃん役を誰にするのだろうか。代わりになりそうな人って誰かいたかなあ。富司純子とかになるのかなあ。富司純子は好きだけれど、ぜんぜん違う映画になるだろうな。
笠智衆の代わりに中村鴈治郎を持ってくるようなものだものな。
是枝映画はずっと樹木希林のお芝居を見る映画だったような気がする。
『日日是好日』は、そんなにおもしろくもないだろうけれどこれもまた樹木希林を見るための映画なのだろう。
『カメラを止めるな!』はテレビ放送を見てみる。たぶんおもしろいのだろう。
意外に『勝手にふるえてろ』がおもしろそうだった。いちばん観てみたい映画かもしれない。松岡茉優の歌うところに惹かれた。映画の中で誰かが歌っていると惹かれる。
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