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阿部公彦『100分de名著 夏目漱石スペシャル 「文豪」を疑う』

2019年03月09日 23時47分01秒 | 文学
テレビではまだ第一回目の『三四郎』しか放送していないが、阿部公彦『100分de名著 夏目漱石スペシャル 「文豪」を疑う』(NHK出版)を読んだ。
夏目漱石の新たなおもしろい読み方を期待して読んだ。
『夢十夜』と『明暗』は再読してみようかなと思った。
阿部公彦の本にも興味を持った。
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上田慎一郎監督『カメラを止めるな!』

2019年03月09日 23時37分30秒 | 映画
テレビ放送を録画していた上田慎一郎監督『カメラを止めるな!』を観た。
面白いという噂とゾンビ映画であるということだけ知っていて、「ゾンビ映画観ないんだけどな」と思っていたが、観たらとってもおもしろかった。
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イ・ギジュ『言葉の品格』

2019年03月09日 09時18分07秒 | 文学
イ・ギジュ『言葉の品格』(光文社)を図書館で借りて読んだ。
オバマ前大統領の話が多かったように思う。日本で、こんなふうに良い話としてアメリカの大統領の話をエッセイですることってあるかなと思った。日本と韓国でアメリカに対する距離感が微妙に違うのかもしれない。
渡辺淳一の「鈍感力」にも触れられるのが意外だった。
インターネット上の悪意ある言葉にも触れられる。インターネットのせいで悪意ある言葉に触れることが確かに多くなった。自動車で運転中に吐くしかなかったような言葉を日常的に文字にしていることでその人物の中の何かが損なわれるということがあるだろう。

以下はメモした殺し文句の数々。

《あらゆる力は外に向かうと同時に、内にも作用するものだ。言葉の力も例外ではない。》(12頁)

《「品」という漢字は面白い構造をしている。口が三つ集まってできていることがわかる。言葉が積もり積もって、一人の人間の品性となるわけだ。》(13頁)

《ドイツの哲学者ゲオルグ・ヘーゲルは「心の扉を開くノブは外側ではなく内側にある」と言った。相手が自分からドアノブを回して心の扉を開いて出てこられるように、相手に配慮し、尊重しなくてはならない。》(23頁)
ヘーゲルのこの言葉を内田樹が就職活動をしている学生に向けての言葉として言っているのを読んだことがある。ヘーゲルの言葉だったのか、と思った。

《人生の知恵はしばしば聞くところから始まり、人生の後悔はたいてい話すところから始まる。》(25頁)

《傷と傷が重なり合ったり触れ合ったりするとき。傷の角は少しずつ擦り減っていくのではないか。》(49頁)

《人間の集中力には限界がある。一部の言語学者によれば、成人の集中力は最大で十八分だという。一方的な話が十八分以上続くと、どんなによい話でも辛抱して聞き続けられる人はいないということだ。》(79頁)

《私は耳を疑うような言葉によって自分の心が切りつけられたときは、自分も誰かにそんな言葉を投げつけたことはないかと振り返りながら、相手の口をそっと見つめることにしている。

「人間の口は、その人が最後に口にした単語の形を保っている」という言葉がある。自分の口に自分の言葉の痕跡が残っているというのは。恐ろしくてぞっとする話だ。》(88頁)

《私は文章を書くにあたって、「左右逢原」という言葉を肝に銘じている。「身近なところで出くわす、あらゆる事件と現象が学問修養の源泉となる」という意味に解釈することができる。》(101頁)

《誰かを指差した瞬間、相手を差したその指は、人差し指だけだ。親指を除く残りの三本の指は、「自分」に向かっている。三本の指の重さに耐えられるとき、初めて人を指差すべきだ。他人を指差す前に、自分にやましいところがないか、少なくとも三回は問いただしてみよう。》(168頁)
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