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吉本隆明『吉本隆明全集6 1959-1961』

2017年04月11日 23時49分54秒 | 文学
吉本隆明『吉本隆明全集6 1959-1961』(晶文社)を図書館で借りて、気になるものだけ読んでいった。とりわけ興味がないので、詩に関するものは読まなかった。
正直に言うと、いまこの時期の吉本隆明のものを読むことに意味があるのかな、と思いながら読んだ。「擬制の終焉」など、まったく意味が分からなかった。やはり、このときの吉本隆明がなんでこんなに一生懸命言っているのか、理解が出来ない。時代ってものがあるんだな。
石原慎太郎の文学についてよく言及されるのもよくわからない。大江健三郎と同列に語られる。そういう時代があったんだろう。
おもしろかったところを以下に書き写しておく。
《わたしは昼寝はするが政治ごっこにうつつをぬかすほど暇人じゃない。》(368頁)
《人間はすべて自分の歩んできた思想のプロセスをしらずしらずのうちに合理化しているものである。》(375頁)

ちょっと前に、加藤典洋の『言葉の降る日』を読んで、坂口安吾に興味を持った。
特に『安吾巷談』や『安吾新日本地理』など、これまで読んだこともないし、誰かが語るのを聞いたこともないものに、そしてその文章の書き方に、興味を持った。いつか読みたいが、できれば紙の本で読みたい。
坂口安吾について書かれてあるものがあまりなく、調べてみたが、めぼしいもので、柄谷行人の『坂口安吾と中上健次』と佐々木中の『戦争と一人の作家 坂口安吾論』くらいしかない。藤沢周の『安吾のことば』というのもあって、これは本屋でちょっと立ち読みしたが、読むような本ではなかった。
柄谷行人と中上健次にいまあまり興味がないので、柄谷行人の『坂口安吾と中上健次』は遠慮して、佐々木中の『戦争と一人の作家 坂口安吾論』が読んでみたいなと思っている。
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