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村上春樹『遠い太鼓』

2014年11月12日 23時57分04秒 | 文学
村上春樹『遠い太鼓』(講談社文庫)を読んだ。
ローマには絶対行きたくないなと思った。
『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を書いている時期の紀行文なので、それらが読みたくなるかと思っていたが、あまり内容に触れていないのでそんな気にはならなかった。
『ノルウェイの森』について、書いた当初自信があったことが伺えた。ドイツ語は大学時代にやっただけで錆びついているという記述があり、確かに動詞の活用などをよく勉強していたねと思った(『ノルウェイの森』のなかでの話)。
『ダンス・ダンス・ダンス』についてはハワイの場面があるという記述があり、「そんなシーンあったっけ」と思ったので確認するために読むくらいかな。誰かの、何かの小説で、左側通行に慣れていたひとが右側通行の国に行って(か、もしくは右側通行に慣れたひとが左側通行の国で)事故に逢い、片腕を失ったというような話があったと思うが、もしかしてそれが『ダンス・ダンス・ダンス』だったろうか。それとも片岡義男かな。
おもしろかったが、長かった。

ちなみに読んだものを並べるとこうなる。

『富士日記』 1964年7月 ~ 1976年9月
『成城だより』 1979年11月 ~ 1980年10月
『成城だよりⅡ』 1982年1月 ~ 1982年12月
『成城だよりⅢ』 1985年1月 ~ 1985年12月
『246』 1986年1月 ~ 1986年9月
『遠い太鼓』 1986年10月 ~ 1989年秋
『日日雑記』 1988年 ~ 1990年(?)

武田百合子の『富士日記』も沢木耕太郎の『246』も村上春樹の『遠い太鼓』も、書き手が四十歳になるときに書いたもので、私自身ももうじき四十歳なので不思議な縁を感じる。
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