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是枝裕和監督『歩いても歩いても』

2013年12月21日 16時16分27秒 | 映画
是枝裕和監督『歩いても歩いても』を見た。
作家性を感じると、同じ監督の作品を続けて見たくなる。この場合の作家性というのは、個々の物語とは関係なく感じられる共通点、のようなもの。
といってもまだこの監督の作品を意識して見るのは二作品目で、『そして父になる』との比較しかできないのだが、それでも俳優をはじめ、いろいろなところに共通点があった。

特におもしろいと思って、書いておきたいのは「子供は親の言葉を口にするとき、親と和解できる」というような思想だ。
『そして父になる』では、福山雅治が父親の夏八木勲の、「(血のつながった)子供は大きくなるにつれて親に似てくる」という言葉を繰り返す。それと、「スパイダーマンが蜘蛛だって知ってた?」みたいなことをリリー・フランキーが言ったのを、子供が最後に口にしたように思う。
『歩いても歩いても』では、阿部寛が樹木希林の言葉「黄色いチョウチョは去年死ななかったモンシロチョウである」を繰り返すことで物語が終わる。
他の映画でもこの思想が現れているのかを確認しておきたい。

『歩いても歩いても』は樹木希林の演技を見るための映画だった。
実際に自分の親でもこんな感じのところあるなという場面が満載で、人間は立派でも極悪人でもないということがあらためてよく知れる映画だった。
タイトルがいしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」から取られているのが驚きだった。そんなふうに思わなかったので。
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