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俵万智『愛する源氏物語』

2013年12月08日 02時43分55秒 | 文学
俵万智『愛する源氏物語』(文春文庫)。
ちょっと『源氏物語』に興味があり、また読もうかと思っていて、その前に、と思いこの本を読んだ。
俵万智が『源氏物語』に登場する和歌を和歌で現代語訳していて、興味深い本だった。僕は以前谷崎潤一郎訳を読んだのだが、谷崎訳では和歌は本文では訳してなくて、頭注に訳してある。そんなものは読まない。なので和歌の部分は全く読んでいない。和歌を愉しまずに『源氏物語』を読むことは恥ずかしいことなのだと思っていたが、俵万智によるとそういう人が多いらしい。
で、俵万智の現代語訳で、和歌が愉しめたかと言えば、愉しめなかった。やっぱり飛ばして読んでしまった。僕には五七五七七の文字列が文章には見えない。長年の拒否反応があるんだと思う。これは詩でも同じ。
これで読めなければ、僕に和歌が読めることはないのだろうと思う。
しかしこの本を読んで和歌の大切さだけはわかった。和歌が理解できずに『源氏物語』をほんとうに読めたことにはならない。
橋本治の『窯変源氏物語』を買っているので読もうかと思っていたが、『愛する源氏物語』を読んだらだいたいのあらずじがわかったのでもう長い時間かけて読まなくてもいいかなと思い始めている。一度挫折しているし。ほんとうは宇治十帖が読みたいのだが、そこに至るまでの道のりが長すぎる。
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