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広瀬正『マイナス・ゼロ』

2011年04月23日 13時42分44秒 | 文学
広瀬正の『マイナス・ゼロ』(集英社文庫)読了。
おもしろかった。しかし、という感じだ。
しかし、何だ? というと、昭和七年の描写が長すぎるかなと思った。たぶんここがこの小説の魅力なのだろうが、僕には長すぎた。
タイムマシンを使って行ったり来たりして、いろいろなひとが巻き添えを食って、あのひとがあのひとなのかということがわかって、最後にはすべてが納得というところも、タイムマシンもののおもしろさなのだろうけれど、そこも推理小説みたいであまりたくさん読まなくて良いかなと思った。
太平洋戦争のときの兵隊の話になるのかと思ったらそこはすっとばされていたのはよかった。兵隊の話(上官にぶん殴られるとか)は読みたくない。

さてSF小説の順位は、
1位 『幼年期の終わり』(クラーク)
2位 『夏への扉』(ハインライン)
3位 『ボッコちゃん』(星新一)
4位 『マイナス・ゼロ』(広瀬正)
5位 『ソラリス』(レム)
かな。
同じタイムマシンものの『夏への扉』のほうが上位なのは、先に読んだということと、あちらのほうが短かったということによる。『マイナス・ゼロ』のほうがよく練られた話ではあったように思う。
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