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☆東野圭吾週間始まる(「予知夢」感想)

2008年08月08日 00時26分53秒 | 文学
ずっと話していて表面的には会話は成立しているが、なにか違和感を感じる場合、たとえば相手が自分のことを土星人だと思っていたり、連続殺人鬼だったり、そういうほんとうに根本的なところで共通認識が持てていないということがあると思う(土星人や連続殺人鬼と話をしたことはこれまでないけれど)。
ヘーゲルを読みながら、これはあのことかこのことかと考えるが、ほんとうは全く見当違いで、ヘーゲルは根本的にぜんぜん違うことを考えて書いているのかもしれない。
小学生のときにつたない言葉で発表したら先生がぜんぜん違う解釈をして、
「あなたはこういうことが言いたいの?」
「……うん。(違うような気がするけど、先生の言ってることもよくわかんないし)」
「まあすごい! すごいわ! 天才ね」
「でへへ。(ま、いいか)」
みたいなことがあった気がするが、実はヘーゲルは全く馬鹿なことを意味不明な言葉で綴っているだけなのにそれを無理にいいように解釈しようとしているだけなのかもしれない。
そういう疑念につきまとわれる本だ。
それは多かれ少なかれ全ての本、すべての会話に当てはまるのだけれど、ここまでそれを意識させる本は少ない。
「精神現象学」は何度も熟読しないと意味のつかめない本なのだろうが、僕としてはそこまでしなくてもいいかな。素人の気楽さだ。

予知夢 (文春文庫)東野圭吾の「予知夢」(文春文庫)を読み終える。
読みやすくて、おもしろい。
やっと福山雅治と柴咲コウの呪縛から逃れることが出来、ガリレオシリーズの続編を読むことができた。
東野圭吾は宮部みゆきよりも上だ。読んでいて恥ずかしくならない。これは大切なことだ。
あと僕の知っている現代ミステリー作家は高田崇史と京極夏彦と原りょうがいるが、高田崇史よりは上、京極夏彦とは同じかちょっと下(しかし僕は東野圭吾のほうが好き)、原りょうよりは下、という感じかな。
で、いまは、今月文庫になったのでガリレオシリーズの三作目「容疑者Xの献身」を読んでいる。
死んだ方がいい人間というのは確実に存在する。
そのように思わされる始まりなのでした。
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