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☆司馬遼太郎「国盗り物語」読了

2008年01月13日 17時14分29秒 | 文学
国盗り物語〈第4巻〉織田信長〈後編〉 (新潮文庫)司馬遼太郎の「国盗り物語」を読み終えた。
僕はもともと織田信長はヒーローという気がして、よく知らないのになんとなく好意を持っていたのだけれど、死んでほっとした。部下に対する締め付けが厳しすぎる。
明智光秀の印象はよくなった。しかし僕も信長と同じで、相手の話が長いといらいらするほうなので仲良くはなれないだろう。
登場人物のなかでは足利義昭がもっとも興味深かった。忘れられたひとというのは面白い存在だ。
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☆火事と喧嘩は江戸の華

2008年01月13日 01時54分03秒 | 文学
図書館で、
「黒沢清の映画術」(新潮社)、
「大岡昇平全集」(筑摩書房)の15と16、
「司馬遼太郎全講演」(朝日新聞社)の第1巻、
を借りる。「大岡昇平全集」はそれにしても分厚すぎる。借りて帰るのが恥ずかしいくらいだ。しかも2冊。

黒沢清の映画術「黒沢清の映画術」は蓮實重彦に関するところと伊丹十三に関するところを読む。
蓮實重彦が意外にもいい先生であるようなのに驚く。
黒沢清は伊丹十三とは喧嘩別れしているのであまり肯定的な意見は聞かれない。説明的なカットをどうしても入れたくなるところと場面の転換前に落ちをつけたくなるところがいけないらしい。
素直な気持ちを語っているように思った。監督がふたりいて映画を撮ることの大変さもよく伝わった。
一度ひとから恨みを買うとなかなか赦してもらえない。
「伊丹十三の映画」では黒沢清および映画「スウィートホーム」について一切触れられていなかったのだが伊丹側からの話も聞きたかった。伊丹側から、と言えるかどうかわからないが、大江健三郎が「取り替え子(チェンジリング)」でこのことについて少しだけ触れていたように思う。黒沢側を悪く描いていたように思う。
黒沢清作品に関しては「CURE」を見ただけで、見たときはたいへん面白いとさんざん周りにも言いまくったように思うがそのほかの作品は見ていない。アニメ「一休さん」の”どちて坊や”のような萩原聖人が印象に残っている。

「大岡昇平全集」は大岡昇平の歴史小説に関するエッセイを拾い読みする。
井上靖の小説「蒼き狼」にたいする非難も読む。しかし結局そんなに文句を言うほどのことかいなという印象。
海音寺潮五郎とも少し論争になっていた。
大岡「大衆文学再批判」
海音寺「汁粉屋の異議」
大岡「慢心を去れ」
海音寺「エリート意識による妄想」
と続いたようだが、「大岡昇平全集」なので大岡側のものしか読めなかった。これも大岡の江戸っ子「てやんでえ」ぶりがおもしろいがそれ以外に特に感心するほどのものもない。
歴史小説のおもしろい本リストのようなものを期待していたのだが、ルカーチの「歴史小説論」の話と森鴎外の話ばかりで退屈する。
島崎藤村の「夜明け前」は読もう。
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