伊丹十三の「マルタイの女」を見る。
津川雅彦がピストルで自殺する直前の、
「年寄りには二種類あって、いつまでも生きていたい年寄りといつ死んでもいいと思っている年寄りがいる。」
「人生は道端のどぶのようなところで突然終わるもんだよ。」
という台詞にたいへん感銘を受ける。
誰も言わないようなことを言う人にはいつでもとりあえずすばらしいと絶賛したい。
結局主人公の宮本信子の夢だったというシーンなのだが、とっても伊丹十三のその後を思わせるものがある。
言っているのが、ずっと伊丹監督の分身を演じてきた津川雅彦であるのも、物語のすじから言えばあってもなくてもいいシーンであることも、深読みさせるなあ。
世間のために証言します。いままで世間のおかげでやってこれたのだからその恩返しに、というようなことを物語の中心でやっておきながら、結局どうでもいい、いつ死んだっていいんだ、とその傍らで小さな声で呟いているのがおもしろい。
車を揺らされる話って村上春樹の短編にもあったような気がする。
津川雅彦がピストルで自殺する直前の、
「年寄りには二種類あって、いつまでも生きていたい年寄りといつ死んでもいいと思っている年寄りがいる。」
「人生は道端のどぶのようなところで突然終わるもんだよ。」
という台詞にたいへん感銘を受ける。
誰も言わないようなことを言う人にはいつでもとりあえずすばらしいと絶賛したい。
結局主人公の宮本信子の夢だったというシーンなのだが、とっても伊丹十三のその後を思わせるものがある。
言っているのが、ずっと伊丹監督の分身を演じてきた津川雅彦であるのも、物語のすじから言えばあってもなくてもいいシーンであることも、深読みさせるなあ。
世間のために証言します。いままで世間のおかげでやってこれたのだからその恩返しに、というようなことを物語の中心でやっておきながら、結局どうでもいい、いつ死んだっていいんだ、とその傍らで小さな声で呟いているのがおもしろい。
車を揺らされる話って村上春樹の短編にもあったような気がする。