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「ブラジル紀行~旅と歴史」(28)~余禄に代えて

2008年11月13日 | 「南米紀行」
 これまで連載した私の「ブラジル紀行」を読んだ同期の我部政雄・元山梨学院大教授から「君はやはり史学徒だな!」と言われ「そうかな?」と自問自答。そういえば旅先では知らずに歴史的視点から街や人を見ているかも知れない。
 私の在席した当時の早大西洋史は例の“近代の超克”京都学派一方の泰斗・鈴木成高教授を中心とする中世史全盛で、クラスメートの中には何人か鈴木教授の自宅を訪ねその謦咳に接し、歴史の教師になった同級生も5人を超える。
 私もそうした先輩、同期に触発されて一応西洋史学徒必読書と言われたランケを紐解く一方、シュペングラーの「西洋の没落」やホイジンガー「中世の秋」等も齧ったが、関心の主要テーマーは産業革命とその前史。そのためしばしば政経学部の小松芳喬教授の「経済史」講義を聴講し、大塚久雄教授の近代前史、いわゆる大塚史学に惹かれ生齧り。まあ、言うほどの勉強をした訳ではありませんが、卒論はクラスでは異色、異端の「産業革命学説史」と中途半端でした。
 もっとも、曲がりなりにも西洋史を専攻したからこそ、リオの尖塔寺院を巡りつつクラスメートの勧めを受けて、とにもかくにも読了した難書といわれるウンベルト・エーコ(河島英昭訳)の「薔薇の名前」を思い出したりしました。今回は、否、いつもなが”ぺダンテイック”に流れたか(^-^*)
        
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