腹囲測定室って「行き過ぎでは・・」

2007-10-31 00:00:39 | 市民A
今年の春に人間ドックを受診したときに、医療機関の片隅に「腹囲測定室」という表示があった。まだその部屋は使われていなかったようだが、例の、「肥満学会」なる組織が2008年度からの健康診断項目に押し込むのに成功した「メタボ診断」に使うためだろう。最終的に、男性は腹囲85センチ、女性は腹囲90センチを超えて、その他の数項目の数値を組み合わせた評価数値によって、「真性メタボ」と「メタボ予備軍」「無罪放免」の3種類に分類され、前二者はさらに次の診断施設に送られ、さらに治療が始まるわけだ。

基本的には、肥満は生活習慣病のかなり大きな原因であって、そこから治療することによって、国民の健康を維持し、さらには高額医療費を抑制する効果がある、ということらしい。2008年度からは「特定健診・保健指導」という新しい健康診断が始まり、腹囲測定が健診項目に加わる。「メタボ健診」だ。40歳以上74歳以下の約5,600万人が対象。新制度では企業の健保組合などに生活習慣の改善指導が義務付けられる。現行健診は「要検査」などのお知らせがあるだけだったが、新健診では「検査に行きましたか」などの「指導」も健保組合からされることになるそうだ。

これについて。J-CASTニュースでは、こう書く。

 「男性の94%、女性の83%は何らかの異常を指摘される」。新健診導入とメタボ基準について、こんな試算をしたのは東海大医学部の大櫛陽一教授(医学教育・情報学)だ。日本総合健診医学会の健診データから「メタボ健診」対象の年齢層の5万人分を検討した。さらに受診した男性の6割、女性の5割は医療機関の受診を勧められると見ている。

 ほかの学会の試算でほぼ同様の結果が出ている例もあるという。勧められた全員が受診すると診察料だけで年間5兆円の医療費が「純増になる」という試算も出た。検診によって将来病気になる人が減り医療費削減につながるというのが厚労省の「試算」だが、大櫛教授は「医療費はかえって増える。健康な人を病人に仕立てるだけだ」と厳しい見方を示す。

 男性の腹囲85センチという日本の基準は、中高年の平均値とほぼ同じで「半数を患者に仕立てるために初めから結論ありきだったのでは」と疑っており、「患者が増えれば専門医と製薬業界が潤います」と「背景」を「解説」した。「メタボ」の人の中でも、「本当に」病気につながる「大メタ(ボ)」は対象年齢層の1%に満たないわずかの人たちで、残りのほとんどの「ちょいメタ(ボ)」は「むしろ健康な傾向にあると考えていい」。


それに、考えてみれば、わざわざ、高額な腹囲測定装置(一体、どんな機械かは知りたいが)など導入しなくたって、自分のウェストくらい誰でも知っているわけだ。それに、身長との関係もあるだろうし、生まれつき内蔵が大きく丈夫な人の腹囲は大きいわけだ。仮に大病した時だって、蓄積脂肪でなんとか生き延びることだってある。検査日の一週間前にビリー隊長に入隊して、スレスレセーフになったからって、それで健康になるわけじゃない。

だいたい、既に日本は世界一の長寿国。さらに寿命が延びることによって、やはり最後は病気にかかるのなら、結局、医療費は下がらずに、腹囲測定機の償却費、別名、健康診断費用と再検査費5兆円が上乗せになるだけじゃないかなあ・・

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
腹囲 (ぷらむ)
2007-10-30 21:15:09
きのう人間ドックを受けたら、初めて腹囲の測定がありました。看護婦さんが、おへその回りを測りますと言って、メジャーを当てて測りました。そんな測定器はありませんでしたね。
85センチはありませんでしたが、男の場合、かなりの人がオーバーになるのでは。
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Unknown (おおた 葉一郎)
2007-10-31 15:21:59
ぷらむさま
メジャーでしたか。それでは紳士服売場と同じですね。もしかしたら、超音波とか使ったりするのかな。そんなものにおカネかけるのどうでしょうね。
女性の検診率自体が下がるのではないかな。
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女性は自己申告 (ぷらむ)
2007-10-31 22:56:58
同じところで人間ドックを受けた女性に聞いてみたら、メジャーで自分で測って申告したそうです。
測定した看護士さんは女性なのに、その対応の違いがよくわかりませんね。
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