ピケティ理論から始まった投資セミナー

2017-06-22 00:00:24 | 投資
先週の日曜日に横浜のパシフィコで開かれたマネックス証券の全国投資セミナーへ行った。松本社長の挨拶のあとチーフ・ストラテジストの広木さんの講義は、思わぬ方向から始まった。

トマ・ピケティ『21世紀の資本』の中心的テーマである資本家と労働者の貧富の差の拡大についての解説である。マネックスの顧客は、本なんか読まずに目先の損得しか見てないから教えてやろうという親切心なのだろう。

要するに資本主義は利益を再投資に回して拡大していくわけで、西暦ゼロ年から21世紀までの平均で、経済成長率が概ね2%に対し、資本収益率が4~5%ということで、経済成長率に比例して給料が増える労働者に対して、資本家の方の所得が多くなり続けるということである。それが貧富の差の拡大になったということ。

実は、この話が、その後、どこに繋がるのか後で考えてもよくわからないのだが、その後の話が、株価とは純資産≒自己資本であるという話になったところを考えると、要するに銀行預金とか米国債とかに投資しないで株を買うのが金持ち(=資本家)の第一歩である、ということを言いたかったのだろう。

それで、突然、現在のマーケットで「極まったもの(煮詰まったもの)」として、米国長期金利(2.6%)の壁、米国失業率(4.4%)、VIX指数、インデックスファンドへの資金流入があげられるとのことだった。しかし、資本主義の場合、ある数値に収斂して極まることなどありえないわけで、逆に言うと今が最も危険というようにも思える。

しかも私の寿命はそんな長いわけではないのだから、2000年後の大資本家を目指すわけにはいかないわけだ。早い話が手っ取り早い目先の利益を追うのはしかたないことなのではないだろうか。

1時間ごとに講師が代わり、結局3本もボールペンをいただくことになった。


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