三連敗と三十連勝

2020-10-31 00:00:43 | しょうぎ
少し前に、藤井二冠の負けが込んだ時に、「8割4分もの勝率の人にとっては、3連敗することの方が30連勝するよりも確率が低い」と言われたそうだ。3連敗が、王将戦挑戦者決定リーグでのことか9月12日から10月5日までの間の3連敗のことかよくわからないが、まず計算してみる。30連勝する確率は、(0.84の30乗)で、約0.54%。3連敗は(0.16の3乗)で、約0.41%。確かにそうだ。

しかし、この3連敗などで、実際の生涯勝率は少し下がっている。10月29日時点の生涯勝率は194勝39敗で、(0.83262)。この数字で30連勝の確率は約0.41%で3連敗の確率は0.47%。つまり3連勝の確率の方が高い。では、勝率何割が均衡点なのかを計算すると、0.8351(8割3分5厘1毛)になる。あと3.5連勝(つまり4連勝)すると再度分岐点を超えることになる。

実は、調べているうちに、各棋士の今年度の勝率をチェックしたのだが、10月29日段階で藤井二冠は第4位である(0.7741)。第三位は黒田四段(0.7777)。ただし10月30日に対局があるので負ければ4位と入れ替わりになる。第二位は服部慎一郎四段。15勝3敗の(0.8333)。

そして第一位は、まったく意外な棋士である。勝率十割。

桐山清澄九段(73)である。今年度成績は1勝0敗。昨年の竜王戦トーナメントでの残留決定戦がコロナ禍で今年の7月7日に行われ、見事に残留を決めた。出場権が残るのは竜王戦だけになったが、その一つの星を七夕の日に勝ち取るとは、なんとロマンティックな話だろうか。(対戦相手にとっては迷惑そのものだが)


さて、10月17日出題作の解答。





飛車をギリギリでつかう。

動く将棋盤は、こちら。(flash版、edgeは不可)

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今週の問題



狭いところで駒の補充が必要。

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