アドレナリンドライブ(映画 1999年)

2017-05-10 00:00:11 | 映画・演劇・Video
ごく普通の生活を送っていた若者男女(車関係のセールスマンと病院看護師)がたまたま暴力団事務所のガス爆発の現場で出くわせ、その際、暴力団の資金2億円強を札束に血の付いたまま持ち逃げしてしまう。男女を安藤政信と石田ひかりが演じる。

adrive


最初は事務所の全員が死亡したといわれていたが、ひとりの構成員が生き残っていた。そして、ことの成り行き上、2億を取り戻すために子分を集めて追跡を始める。一方、逃げる二人は血の付いた札束をコインランドリーで洗濯する。本物のマネーロンダリングだ。半分ずつカバンにいれて逃走を開始。

おそらく製作費のない映画なのだろうが、結構荒っぽい展開になる。何しろ、命が狙いではなくカネが目当てなのだが、逃げる方も「命よりおカネが好き」というのだから、なんだか割り切れない。しかも、子分が親分を出し抜いて2億を独り占めしようとしたり、構成員は病院を抜け出すため、ナース長に賄賂3百万円を要求される。

しかも、カバンを盗もうとする紳士まで突発的に登場。

パンパン撃ち合うような展開にはならず、二人が止まっていたホテルの部屋の金庫が運び出されるのだが、暗証番号が明らかになる前に、またも車ごと大爆発。

しかし、実際には札束は別のところに隠されていて、この二人は無事に大金を手に入れることができ、おそらくは結婚するような展開なのだ。

なんとなく、何が正義なのかよくわからない話だし、二人が結婚するといっても、そもそも山分けしたところから始まった仲なのだから、折半した相手の取り分1億が目当てなのかもしれない。

なお、構成員役を演じた松重豊は本作で2度の爆発被害を受け、その後も苦節を続けたが、ついに最近になって『孤独のグルメ』でテレビ初出演に至った。