後手番連勝の名人戦

2017-05-06 00:00:00 | しょうぎ
名人戦七番勝負は後手番三連勝ということで稲葉八段2勝、佐藤名人1勝となった。勝星を見れば1勝差に過ぎないが、残り4番と考えれば、佐藤名人は3勝1敗が必要ということで厳しいと言える。名人以外のタイトルは全部藤井新四段が独占しそうな勢いなので、他の棋士がタイトルを取れるのは名人戦だけ、それも猶予は5年間ということになるかもしれないので、めったなことでは貴重なタイトルは譲れないだろう。

もっとも藤井四段が6冠を取ってしまうと、名人戦に挑戦できないのはおかしい、という世論が湧きあがってきて、飛び級でA級入りということになるかもしれない。

冗談(とも言えないが)はさておき、名人戦の3局だが、いずれも稲葉八段が受けに回っているように思える。大半のプロは攻め将棋だけに、受け半分攻め半分の棋風の将棋はプロでは受け将棋と見られるらしい。

一方、コンピューターと人間の大きな違いは、攻めに関してはそれほど力の差が大きいとは思えないがコンピューターは圧倒的に受けが強いように感じる。ギリギリの速度計算が人間をはるかに凌ぐことに起因するのだろう。

ところで、AIは最近、詰将棋創作にも進出しているようだが、現在のところ感動的な作品を作り出しているようには思えないのだが、この「感動的」というのが主観であって、解いたり創ったりする人の感性がそれぞれ異なるため、AIのゴールがどこにあるのかもよくわからない。

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さらに、AIから遠そうなのが必死問題。これはAIの使い方がポイントなのだろう。もっとも厳密なルールがあるのかどうかもよくわからないが創るにも解くにも詰将棋より難しい。もっともチェスでいうプロブレムは、必死問題に近いわけだが、かなりたくさんの問題があり、何冊かは解いてみた。もっとも35手詰めみたいなのはないはず。

最近、解けうれ発行の「必死コンクール集」を解いたのだが、手数が長くなると難しい。詰将棋の5手詰めと5手必死を比べると、必死の方がかなり難易度が高い。


さて、4月22日出題作の解答。

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馬と金の利き(斜め後ろ方面)の差を強調した問題で、銀を二枚捨てることになる。

動く将棋盤はこちら


今週の出題。

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飛車を縦と横に利かす、と言うと当たり前の話なのだが、少し意味が違うのだが解いた時にわかるはず(解いた時に判るヒントって・・)

わかったと思われた方はコメント欄に、最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判定します。