10年間で、・・・

2012-11-02 00:00:40 | 市民A
“日の丸家電”苦境…パナ・シャープが巨額赤字

国内を代表する電機メーカー「パナソニック」は、今年度の決算が7650億円の巨額赤字になる見通しを明らかにしました。また、経営再建中の「シャープ」も、赤字が4500億円規模と過去最大になることが分かりました。・・・(テレビ朝日)


パナソニックとシャープ(&ソニー)というのは、10年前(2000年頃)は、財務内容的に超優良会社だった。東芝、富士通、NECに比べ収益力があり、借金も少なかった。規模も拡大中で、経営的に何にも不安がないように思えた。

ただし、その当時の常識では、利益を預金するだけで投資に回さないのは無能経営者ということになっていたと思う。90年代の米国流の考え方だ。

別に、アメリカの電機会社に比べて結果として劣っているわけでもないのに、投資家は会社が投資を続けることを望み、経営者は理論を鵜呑みにして、パナは合併路線に突っ走り、松下電工や三洋電機を傘下に収めた。シャープは液晶パネルのため銀行団から膨大な資金を借り入れ、亀山他に工場投資を行う。ソニーは金融業を開始した。

思えば、パナは企業統合して何をするつもりだったのだろう。現在、力を入れているのは、HEIMといって家庭内の電力コントロールシステムだが、何もパナ以外の製品も大量に家にあるのだから、家中の家電をパナにするなんて、考えられないだろう。それと、警察関係の大規模投資。半公共事業と言っていいのだが、実際には以前と違って利幅がちいさいのではないだろうか。

シャープも「選択と集中」ということばを真に受けたのだろうが、液晶パネル事業に突っ込んで自爆の感がある。


忘れてはいけないのは、二社合計の約1兆2000億円の赤字。この二社は当面の間、法人税(40%)を払わないのだろうが、その分、日本国民にとって痛手になる。

これから、黒字会社と赤字会社に二極化していくのだろうと思うのだが、数少ない黒字会社を見つけるのは、結構大変である。