篠山紀信展 写真力

2012-11-11 00:00:04 | 美術館・博物館・工芸品
kisin東京オペラシティ アートギャラリーで開催中(~12/24)の「篠山紀信展 写真力」を観にいく。まったく余計な話だが、会期最終日が12月24日ということは、イブの夜に、会場の後片付けをしなければいけない。たぶん、3日くらいはかかるだろうから、解体関係者の年末スケジュールはぐちゃぐちゃだろう。

さて、まったく唐突に会場の最初の部屋は「GOD」と名付けられ、すべて故人を被写体としている。美空ひばり、三島由紀夫、ジョン・レノン、夏目雅子、大原麗子・・・。まあ、写真とは、本来、そういうものなのかもしれない。我々が、今、思い出す有名人の写真だって、大部分は故人だ(ケネディ、土方歳三、川端康成・・展覧会とは無関係)。篠山紀信は特に人間を美しく撮る。どうしても美人薄命というコトバを思い出してしまう。

sayuri次の部屋は「STAR」。彼のもっとも得意分野だろう。本当はあまり驚かないのだが深刻さは感じない。でも、なんとなく思い入れを感じる被写体は、微妙に目立つ場所に配置されている。山口百恵は特別サイズの大型写真。

「SPECTACLE」。ディズニーランドとか歌舞伎といった大展開スペースが拡がるのだが、カメラの能力の限界を追及している感じだ。こんなこともできるのか、と思わせる部屋。

rie「BODY」。次々に彼のカメラの餌食になってNUDEを撮られた女優たちの、展覧会で公開される程度の大型写真が並ぶ。が、この部屋の中にも彼の中での順列が感じられて、中央の大型写真は宮沢りえで、高岡早紀や樋口可南子は部屋の隅だ。

「ACCIDENTS」。東日本大震災関連。10枚の写真が並ぶが、ほんとうのところ観ている自分には、どう感じていいのか、まだ心の整理がついていないので判断できない。