「数字合わせ」とその検証

2008-03-31 00:00:17 | 市民A
小学生の頃から、誰に教わったわけでもないが、ほんの僅かな時間でできる数字遊びをしている。自動車のナンバー4桁の数字を並べ替えて等号式をつくるということ。主に通勤中に、歩きながら10台とか、電車に乗り、最初の一駅の間に見える線路沿いのクルマのナンバーとか。もちろん電車はそのうち本気で走り出すと、動体視力でもナンバー識別は困難になるし、そんなに長い時間やるようなものではない。暗算の練習と脳トレ代りである。


ルールは簡単。4つの数字を並べ替え、2対2あるいは1対3に分解して四則演算で、左右を同じ数にして等号式にする。





例えば、

「53・24」・・・(5+2=4+3)。

「45・26」・・・(5×2=4+6)。

「92・41」・・・(2×4=9-1)。


長くやっていると、だんだん法則のようなものがわかってくる。

 4連数(57・68など)はただの組み合わせ足算。

 奇数が1個、3個の場合は、足算と引算では無理で掛算や割算が必要。

 一桁数は式にならず、二桁数はゾロ目のみ。三桁もかなり率が低く、可否は一目。

 4桁でも「0」が一つだと困難度が高いが、二つだと、左右にゼロを配置して掛け算すればいい。
  「70・04」・・・(7×0=4×0)

 同じ数値が二つ入っている(65・77とか)のは難問で、二つの数値の引算で0にするか割算で1にしてみるとか。

では、このルールで式が完成する成功率はどれくらいかいうと、経験的に6割位ではないか、と体感していた。3割ぐらいが難問で、残りは数秒で判断可能。


ところで、この「6割ぐらいが完成できる」、というのが正しいかどうか調べたくなったわけだ。まったく妙なことを考えるわけだ。しかし、どうみても全部を包括する法則性があるとは考えにくい。4つ並んだ数字、とかゼロが二つとかいうのは数学的に計算できそうだが、それはまったく一部の法則だからだ。たぶん「しらみつぶし法」ということになる。

だが、数字の組み合わせは、「1」から「99・99」まで9999通りある。これを全部しらみつぶしに調べるつもりも気力もないし、なにより、それをやっては、今後の私の楽しみが一つなくなってしまうわけだ。そのため、とりあえずサンプル調査にすることにする。とりあえず100個の数字をランダムに選ぶことにする。

ところが、このランダムというのも簡単ではないので、EXCELのワークシートを使うことにする。

まず、漠然と頭に思い浮かぶ手順は、

ランダム関数で4桁の数字を100個作る。
同じ数字がないかどうか、数を小から大へ並び替えて調べる。
まったく同じ数字が現れた場合は、補欠の数字を作る。
紙にプリントして、片っ端に検査していって、○と×をつけて、最後に○の数を数える。

ところが、順に実行していくと、苦労する部分があったわけだ。

1.シートのA1に「=rand()」と打ち込むと、0.432358887とか表示されるわけだ。randは0から1の間の勝手な数値を選んでくるわけだ。これをクリック&ドローでA100まで一気にコピーする。0.*****という数字が縦に100個並ぶ。

2.次は、B1に「=round(A1*9999,0)」と打ち込む。要するに、4桁の数字をつくるために9999を掛算して、四捨五入したわけだ。この段階で縦に100個の4桁の数字が完成した。あと一息・・

3.次に完成したB列の中の同一数チェックを行おうとして、B列を並べ替えようとしたら事件が起きた。並べ替えるたびに、乱数計算が行われ、並べ替えたはずのB列の数字がまたも乱数的に違う数字に置き換わってしまう。それどころか、改行キーを押すたびに、表の中のすべての数値が無限回廊のように変化していく。長すぎる100の数字を25ずつ4列に表示しようとしてもすべて変化するし、表に○を書き込むだけで、数字は変わり、○だったものが×になったりするわけだ。

ここで、いきなり作業困難になってしまったわけだ。

後で、考えれば、EXCELの設定が自動計算になっているからで、手動計算モードにしておけば、そういうことにはならない。「ツール」→「オプション」→「計算方法」→「手動」としておけばいいのだが、もっと簡単な方法を思いついてしまったわけだ。

4.B列の縦に並んだ100個の数字をクリック&ドローでコピーする。そして、別途起動したWORD上のシートに貼りつけてしまう。そうすると式がなくなり、数値だけになる。

5.WORDに移植して式を消した100個の数値をそのままコピーして、再度EXCELシートのC列に貼り付け直す。

6.後は、この100個の数値を並び替え、同一数値チェックをしたあと、使いやすいように縦横25×4の表にして、三色ボールペンで片っ端からチェックを始める。

その結果、式が完成したのが57。うち7個が熟考が必要だった。そして解けなかったのが、今のところ43。勝率は5割7分。ほぼ実感値の60%に近かった。任務終了。


ところで、自宅近くで、ある変わったナンバーのクルマを見た。

33・09

ほとんどの人は、(3×3=9+0)あるいは、3×3-9=0というような、要するに「さざんが9」の派生系の答えを考えるだろう。

が、ニヒリストの私なら、こう書く。

 9×(3-3)=0。

そういえば、最初の方に書いた「0」が二つある場合、「7×0=4×0」のように両辺をゼロにすればいい、というのも、もっと虚無的に言えば、

 7÷0=4÷0

というような無間地獄的な解だってあるわけだ。