三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「野生動物密輸組織の中国人ら9人に禁錮刑 マラウイ裁判所」

2020年07月22日 | 国家・社会
https://www.afpbb.com/articles/-/3294965?cx_part=latest
「AFP」 2020年7月21日 17:15 発信地:リロングウェ/マラウイ
■野生動物密輸組織の中国人ら9人に禁錮刑 マラウイ裁判所

【写真】マラウイ・ムズズ市の自然保護地区で、押収した象牙に詳細を書き込む野生動物保護当局者ら(2016年3月14日撮影、資料写真)。(c)AMOS GUMULIRA / AFP
【写真】マラウイ・ムズズ市の自然保護地区で、押収した象牙を焼く野生動物保護当局者ら(2016年3月14日撮影、資料写真)。(c)AMOS GUMULIRA / AFP 

【7月21日 AFP】アフリカ南東部マラウイの裁判所は20日、象牙やサイの角、センザンコウのうろこを違法所持したとして中国人7人とマラウイ人2人に禁錮刑を言い渡した。
 9人は全員、アフリカ南部で最も活発な野生動物密輸組織の一つとされる「リンチャン(Lin-Zhang)」の構成員だった。
 警察と野生動物保護当局が連携して強制捜索を複数回実施し、昨年5月に中国人9人とマラウイ人4人を逮捕。8月には3か月におよぶ追跡の末、「リンチャン」の中心人物を逮捕した。
 このうち9人に対してマラウイ首都リロングウェの治安判事裁判所は20日、禁錮刑を言い渡した。
 中心人物とその妻にはサイの角と銃器の違法所持の罪で禁錮11年が言い渡された。サイの角を貯蔵していた中国人2人には禁錮7年、残りの中国人3人にはゼンザンコウのうろこと象牙の加工品を所持していたとして禁錮6年が下された。
 マラウイ人2人は、象牙とカバの歯を違法所持した罪で禁錮18月の刑に処された。
 アフリカにおけるゾウの個体数は、19世紀初頭は700万頭だったが、密猟によって2015年には約40万頭にまで減少した。
 世界自然保護基金(WWF)によると、ゾウの死因の60%が密猟の可能性があるという。
 アジアでは象牙やサイの角などに薬効成分があるとされ、非常に需要が高い。
「リンチャン」は、モザンビークとタンザニア、ザンビアに囲まれたマラウイで10年以上にわたり活動していたとみられる。(c)AFP


https://animals-peace.net/experiments/macaque-smuggle-for-animaltesting2.html 
「PEACE (Put an End to Animal Cruelty and Exploitation)」 2020年5月1日
■野生カニクイザルを密輸で集めていた中国の実験動物繁殖会社から日本も仕入れている
 中国では、昨年、動物実験用の繁殖施設へ向けてカニクイザル2735匹がベトナムから密輸されていたと報じられ、PEACEのブログでもこのことをご紹介しました。
 この事件では主謀者の呼び名は「阿六」と報じられており、広西チワン族自治区人民検察院の扱いとされていました。その後どうなったかを調べたところ、中国最高人民検察院のサイトで起訴状が2つ公開されていました。
  • 广西壮族自治区防城港市人民检察院 起诉书 防检刑诉〔2019〕110号 2019年9月30日付け(サイト公開は2019年12月24日)
  • 广西壮族自治区防城港市人民检察院 起诉书 防检刑诉〔2019〕74号 2019年7月31日付け(サイト公開は2019年12月18日)
110号が「阿六」(本名 は沈其友)の起訴状で、74号が「阿六」に雇われて運転をした陳正清の起訴状です。ともに内容が一部、伏字になっています。
 報道ではベトナムから密輸したサルの運び先は広西省梧州市の「某」実験動物繁殖会社としか書かれていませんでしたが、起訴状では「梧州市**有限公司」と伏字となっています。ただし、「以下、桂東**司と略す」と補足されているので、これらの点は、日本に実験用のサルを輸出することができる施設として農林水産大臣が指定している「広西桂東霊長類開発実験有限公司」の名称と一致します。
 逆に「広西桂東霊長類開発実験有限公司」で調べると、同じく中国最高人民検察院のサイトに記載がありました。以下、和訳です。

◆防城市人民検察院 方子豪・曾大権ら5人を貴重動物密輸の罪で法に基づき起訴
 先日、防城港市人民検察院は、貴重な動物を密輸した罪で、方子豪、曾大権ら5人を法に基づき起訴した。調査の結果、方子豪は人に雇われ、厳煥栄、黄吉演、曾大権、黄吉柱らと幾度もグループを組み、ベトナムから密輸したカニクイザルを梧州市の広西桂東霊長類開発実験有限公司まで運び、合計643匹のカニクイザルを密輸した。
 出典:防城港市人民检察院依法对方子豪、曾大权等5人走私珍贵动物案提起公诉(サイト公開は2019年12月12日)。

 2735匹の事件の「阿六」の起訴状に、「方なにがし」(名字だけ書かれ、名前は伏せられている)に雇われカニクイザルをたびたび密輸したこと、共犯者に「黄なにがし」が2名と「曾なにがし」がいることが書かれており、これらの関係者の件が別件として対応されていることが書かれているので、「阿六」の事件と関係すると見て間違いないでしょう。
 つまり、動物実験のためにベトナムからの密輸のカニクイザルを集めていたのは、「広西桂東霊長類開発実験有限公司」で確定です。
 起訴状は、2018年7月24日にサル輸送中に現行犯で警察に見つかり、摘発された事件(「阿六」の起訴状ではサル268匹、陳が警察に見つかって乗り捨てた車には70匹)についてのものですが、報道では、たびたび密輸を繰り返していたことが報じられています。
 そして、それらのサルを平然と動物実験用として製薬会社等に販売していたのが「広西桂東霊長類開発実験有限公司」。
 極めて悪質です。
 日本へサルを輸入することのできる海外の施設については、日本の農林水産省が指定を行っていますが、その中に「広西桂東霊長類開発実験有限公司」が含まれています。
 この指定は、感染症防止の観点からの規制によるものなので、ワシントン条約や希少種に関する中国の法令を守っているかどうかは無関係と農林水産省は言うでしょう。
 しかし、農林水産省が指定する施設が、違法取引によって実験動物を集めていてよいのか。感染症についても、懸念を持ちます。
 東南アジアで密猟によって集められた野生のカニクイザルが、中国を経由して世界中の研究機関に送られていることが以前から指摘されていましたが、事実でした。
 日本で誰かが、この会社からサルを輸入していたからリストに名前が載っています。
 違法捕獲と密輸を経て、野生のカニクイザル、もしくはその子孫が日本にも輸入され、製薬会社か大学の実験で使われていたと見て間違いないでしょう。同社の取扱数は多くないようで、密輸個体の比率が高そうにも思います。繁殖自体が虚偽である可能性もありますが、妊娠中のメスが密猟で捕獲され飼育下で出産することはあります。日本の過去の実験用違法捕獲ニホンザルで起きていました。
動物実験の裏には、こうした汚い世界が未だにあります。
 PEACEでは、農林水産省及びワシントン条約の管理当局である経済産業省に情報提供を行うつもりですが、どうか皆さん、この事実を広めてください。

【写真】Google map 施設上空写真

◆追記
 中国の動物実験施設への野生カニクイザルの密輸に関しては、中国の霊長類を使った動物実験について報告する2007年のCell誌の論考でも報告されていました。今回の摘発によく似ています。この事件の後も10年以上、変わらずに密輸され続けていたのだろうと想像させます。

 もう一つの懸念は、中国南部の国境を越えて、カニクイザルの密輸の需要があることだ。カニクイザルは中国に生息しておらず、インドネシア南部から来ている。ベトナムで安く買われ、即、中国で10倍の値段で売られる。中国に密輸されているサルの数は追跡できないが、広西の税関当局は昨年2つの密輸事件を摘発し、9名が逮捕され、197匹の生きたカニクイザルが中国-ベトナム国境で保護された。


https://animals-peace.net/experiments/macaque-smuggle-for-animaltesting.html
「PEACE (Put an End to Animal Cruelty and Exploitation)」 2019年10月31日
■<中国>カニクイザル2735匹の密輸摘発によって動物実験産業の暗部が暴かれた
 中国でカニクイザル2735匹のベトナムからの密輸の摘発がありました。これまでで最大規模だそうです。
 主犯が捕まり、サルたちの行き先は広西梧州市の動物実験用にカニクイザルを繁殖する会社だったことが明らかになりました。籠からサルが腕を出している様子は、胸が詰まりますが、さらに行き先が動物実験用とは……。
 中国の実験用霊長類産業が密猟・密輸によって支えられていることは、海外の動物保護団体が以前から指摘していましたが、やはり事実でした。
今、中国は実験用サルの施設が増加しているが、規制も厳しく人件費もかかり、コスト減のために密輸に手を出すと書いている記事もありました。(厳しい規制というのが、運用としてどの程度のものかはわかりませんが)
  • 中新网:南宁海关查获食蟹猴2735只,为国内缉私侦办该类最大案
 中国には日本の動物実験企業も進出し、サルの動物実験施設をつくり、日本の学会でも「中国でサル実験をしないか」と誘う広報活動が行われています。
また、中国から日本への実験用サルの輸入は、近年減って来てはいるものの、2018年度でも約1500匹もありました。
 野生ザルの密猟・密輸と、そういったサルを実験用サルの繁殖に使っている問題は、日本も無関係とは思えません。日本にサルを輸出できる施設として農林水産省が指定している施設の一覧の中にも、広西梧州市の実験用霊長類の施設が1カ所、含まれています。(広西桂東霊長類開発実験有限公司の施設、中国語では「广西桂东灵长类开发实验有限公司」)➡追記:この会社へ密輸ザルを運んでいたことが明らかになりました。こちら
 カニクイザルは、今はCITES(ワシントン条約)付属書Ⅱですが、取引量の多さが問題になっています。
 科学研究でこのようなことが行われていていいのでしょうか。
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