三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「韓国光復会長「病んでいる龍山…大改革しない限り、尹大統領の失言続く」」

2024年09月07日 | 韓国で
「The Hankyoreh」 2024-09-05 07:11
■韓国光復会長「病んでいる龍山…大改革しない限り、尹大統領の失言続く」

【写真】イ・ジョンチャン光復会長が先月15日、ソウル龍山区の白凡金九記念館で開かれた光復会主催の光復節記念式典で、記念演説をしている/聯合ニュース

 イ・ジョンチャン光復会長は3日、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が就任してからしょっちゅう不適切な発言をしてきたが、それは『龍山(ヨンサン・大統領室)』が病んでいるという意味」だと、「龍山に大々的に改革しない限り、これからも失言を続けるだろう」と述べた。
 イ会長はこの日、ソウル汝矣島(ヨイド)のある飲食店で行った記者懇談会で、先月29日に尹大統領が国政ブリーフィング後に開いた記者会見で「私たちが独立戦争をして解放を迎え光復を手に入れたわけではないのではないか」と述べたのは、「国家元首として失言をしたこと」だとし、このように語った。この発言をはじめ、尹大統領が最近「親日・歴史観」をめぐり物議を醸す発言をしているのは、大統領室の参謀たちがきちんと補佐できていないためだと指摘したのだ。
 イ会長はこれと関連し、「第二次世界大戦当時、ノルマンディー上陸作戦を連合国が行ったからとして、『連合国がフランスを解放させた』とは言わない。『シャルル・ド・ゴール大統領がフランスを解放した』という。一部では『泥棒のように解放が訪れた』という人もいるが、どうやって解放が泥棒のように訪れるのか。それはありえないことだ」とし、「(にもかかわらず)大統領がそのような話をするのをみると、補佐官たちがきちんと仕事をしていないようだ」とも述べた。
 イ会長は特に、チョン・ジンソク大統領秘書室長が国会運営委員会に出席し、キム・ムンス雇用部長官が「日帝時代の先祖の国籍は日本」だと発言したことに対して、「多様な歴史観があり得る」と擁護したことを取り上げ、「それは妄言であり、(チョン室長は)室長の資格がない人」だとも語った。
 これに先立ちイ会長は先月20日、光復節記念式典への出席を見送ってから起きた状況について所感を綴った7ページの文書で立場を表明し、「龍山に日本帝国時代の密偵の影が見える」として、大統領室の人的清算の必要性を訴えた。
 一方、イ会長は記者懇談会で李承晩(イ・スンマン)元大統領に対する保守陣営の見方についても苦言を呈した。イ会長は李元大統領が1948年8月15日に行った「大韓民国政府樹立国民祝賀式典」の演説を取り上げ、「李大統領は『東洋の古代国家の一つである大韓民国政府が(主権を)取り戻して』と述べた。大韓民国政府が新生共和国ではなく、5千年の歴史を持っているという意味」だとし、「だから1948年に大韓民国を建国したという話は李元大統領を軽蔑する論理だ。李承晩に対する侮辱だと思う」と語った。イ会長は1日、李承晩大統領記念財団理事長を務めるキム・ファンシク元首相宛てに「李承晩元大統領を建国大統領とみなしてはならない」という趣旨の手紙を送ったと伝えた。
シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-03 17:53


「The Hankyoreh」 2024-09-05 08:03
■韓国人権委員長候補、聴聞会で「創造論は信仰の問題」…内部掲示板では非難殺到

【写真】アン・チャンホ国家人権委員長候補が3日、国会人事聴聞会に出席し、発言している=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 「『熟考して民主的な手続きに則って決定する』→しないという話を何であんな風に。元憲法裁判官らしい。いやらしく高尚に言う」。
 「『マイノリティーの権利を保障することによってマジョリティーが人権を侵害される状況は認められないとの立場』→一見合理的発言のようだが、『マジョリティーの人権が侵害される状況』というのが何を意味するのか分からない。表現の自由の話をしているようだが、マイノリティーを非難する権利が表現の自由なのかは疑問だ」
 「進化論・創造論はどちらも信仰の問題だという。どこからあんな人を連れてきたのか」。
 「神が人間を創造したのなら、韓国の出生率の心配などせず、泥をどのようにうまく供給するかの問題さえ解決すればいいんじゃないか」。
 これらは、国家人権委員会(人権委)の委員長候補、アン・チャンホ氏に対する3日の国会人事聴聞会を見た人権委の職員たちによる内部の自由掲示板への投稿だ。アン候補の発言は自身の宗教的確信と公的な責任を区分できておらず、不適切だとの評価が相次いだ。
 ハンギョレが4日に電話とショートメッセージで接触した人権委の職員たちは、「アン候補が保守的な見解を表明してきた元憲法裁判官で、これまで著述や講演で極端な主張をしてきたこともよく知っていたが、人事聴聞会でもあのようにあけすけに発言するとは思わなかった」、「少なからず当惑した」との反応を示した。
 人権委職員のAさんは、「何が最も当惑したか」との質問に「『同性愛は病気か』という質問に『様々な議論がある』と答えたこと、進化論と創造論がいずれも信仰の対象だと言ったこと、身体の露出が性犯罪を増加させるという主張がなぜ性犯罪者を擁護するものなのかと反問したこと、同性愛は共産革命の核心の手段だと言ったこと」などをあげた。
 Aさんは、「差別禁止法の推進と性的マイノリティーを含むジェンダー問題への対応に消極的になるだろうということは当然懸念していたが、昨日の様子では大統領や政権の顔色までうかがいそうで、非常に心配」だと話した。アン候補は聴聞会で差別禁止法に反対するなど、反人権的認識をはばかることなくあらわにしたが、大統領を風刺する映像に対する大統領室の強力対応方針など、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に関連する最近の人権侵害懸案には口を閉ざした。
 Bさんも、「アン・チャンホ人権委」体制が成立すると「性的マイノリティーの人権保護業務と平等法(包括的差別禁止法)業務がまひする可能性が高く、政治的に敏感な問題に対する人権的対応が縮小されると思う」との懸念を示した。Bさんは、「ちょっと極端に言えば人権保護業務ではなく政府擁護委員会へと転落するかもしれない。そのような過程で実務を担う職員に対する圧力とパワハラが増加すると思う」と述べた。
 Cさんは、「差別禁止法、学校での携帯電話許容問題など、いくつかの争点については現行の決定例を維持するのが容易ではないように思われるため、懸念している。職員はできる限り人権委の決定の維持に努めるつもり」だと述べた。
 Dさんは、「職員の間では虚脱、あきらめ、心配、怒りの感情が入り混じっている。人権委が存在感の薄い行政機関のようになっていきそうだ」と述べた。
コ・ギョンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-04 15:30


「The Hankyoreh」 2024-09-04 11:00
■韓国の保守勢力が他国とは異なる理由【寄稿】
 ハ・ジョンガン|聖公会大学労働アカデミー主任教授

【写真】8月29日午後、ソウル中区の旧統監官邸跡で民族問題研究所の主催で行われた庚戌国恥114年記憶行事で、尹錫悦政権の「親日・売国7大罪状」が発表されている/聯合ニュース

 そもそも「保守」は悪い人たちを指す概念ではない。国ごとに様々な条件に従って様々なかたちがあるが、伝統を重視し、知識を尊重し、品位を備え、礼儀作法を守り、愛国心に燃える、というのが保守勢力の特徴であり共通点だ。
 西洋映画を見るとたまに、巨大な邸宅のロビーの壁に家門を象徴する先祖の肖像画が並んでおり、主が訪問客に誇らしげに説明する場面が出てくる。戦争に行って命をささげたり、身体の一部を失ったりした経歴を持つ人が多い。国が危機に直面した時、真っ先に駆けつけて自らを犠牲にするというのが、他国の保守家門の誇りだ。
 韓国の保守は少々異なる。今は大きく変化したが、イラク戦争への国軍派遣同意案が可決された第16代国会などは、国会議員の息子らの兵役免除率は23.5%で、一般人の2.5%の9.4倍にも達した。当時、国会国防委に所属していたチャン・ヨンダル議員の主張によると、韓国を代表する4つの財閥グループの2世の兵役免除率は56.5%で、一般人の実に22倍だった。
 韓国の保守勢力の形成過程は、他国と大きく異なっていた。日帝強占期には朝鮮人にも巡査や判事や検事になった人々がいた。日本人に劣らず独立運動家たちを逮捕し、捜査で厳しく拷問し、重刑を宣告した。実は、よりひどく事に当たったケースも多かった。だから「同族の方が悪辣だった」と言われるのだ。
 朝鮮人の巡査の方が日本人巡査より独立運動家とその家族を苦しめたのは、「よりよく知っていたから」だとよく言われるが、それは言い訳に過ぎない。そうせざるを得ない構造がある。すでにその人々は同族との距離感が生じていた存在だが、かといって支配勢力内では日本人として認められていたわけではなかった。何倍も忠誠を尽くしてはじめて、自らの競争力が維持できた。そのような現象は、学生運動や労働運動を経て保守政党に入った政治家の態度を見れば、容易に見当がつく。もともとの保守政党の政治家よりはるかに極右的な発言をする。それでも、政党内部での支持勢力はあまり多くない。その発言はますます過激にならざるを得ない。
 植民地とされていた他の国々は、解放された後にそのような人々の大半を監獄送りにしたり処刑したりした。第2次世界大戦時、フランスはドイツに4年あまり占領されていたが、戦後、ナチスの協力者をあぶり出して6700人あまりに死刑を宣告し、2万6千人あまりを懲役刑に処した。政治家、ジャーナリスト、文人などにはより重い処罰を科した。にもかかわらず、欧州の他の国々からは「過去清算が穏健すぎる」という厳しい視線が向けられた。
 韓国は日本に40年く占領されていたが、解放された後、そのような人々をただの1人としてまともに処罰できなかった。解放されるやいなや分断されたため、過去を清算すべき重要な時期に戦争をしていた。戦争が終わってからは軍事政権が30年あまりも支配していたため、植民地時代の過ちを正す過去の清算の機会をほぼ完璧に失った。同族を裏切って占領勢力に協力して出世した人々が、解放後もそっくりそのまま生き残り、富と権力を蓄積し、社会の支配勢力を形成した例は、大韓民国の他に見出すのは難しい。
 映画「ザ・キング」では、先輩の部長検事(チョン・ウソン)が後輩の新任検事(チョ・インソン)に次のように言い聞かせている。「プライドや正義、そんなダサいものは捨てようぜ。歴史的に流れるように進め! ただ権力のそばにいろ! プライドを捨てて捕まえろよ…。それを逃したり、闘ったりしてうまくいった奴はいない。韓国の歴史にそんな奴はいない。親日派とか、あいつらはどうだ? みんな財閥だし、長官や次官やってるし、韓国は。独立軍だった人たちは、一月60万ウォンの年金でかろうじて暮らしてる。最近の子どもたちはどうして歴史を学ばない? 学ぶべきだろう、歴史を!」
 韓国社会では、そのようにして成功した社会支配勢力が自らを「保守」と称するケースが多い。韓国の「保守」が他国の「保守」と異なる理由はここにある。他国では道徳的優越性を誇ることは「保守」の徳目だが、韓国社会では保守勢力の道徳性が弱いということを否定するのは難しい。
 他国においても、保守勢力は既存の体制の変化を追求する労働運動を非常に否定的な視線で眺める。労働者の力が強まると自分たちの分け前が減るという浅はかな打算も一役買っている。だが、韓国の保守勢力はその形成過程からして異なる。韓国の被雇用者の会社員、すなわち労働者が他国では見られない苛酷な弾圧に苦しめられる理由はここにある。

ハ・ジョンガン|聖公会大学労働アカデミー主任教授 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-09-04 07:00
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