三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「「射殺せよと? 本当ですか?」 韓国軍、北朝鮮の交信を傍受していた」

2020年09月29日 | 北部朝鮮
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/29/2020092980261.html
「チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版」 2020/09/29 20:22
■「射殺せよと? 本当ですか?」 韓国軍、北朝鮮の交信を傍受していた
 「もう一度伺います。射殺せよと? 本当ですか?」
 北朝鮮軍による韓国海洋水産部(省に相当)職員の射殺事件が発生した当時、韓国軍が緊迫した北朝鮮軍の内部報告と上層部の指示内容をリアルタイムで傍受していたことが分かった。
 国会の国防委員会と情報委員会によると、韓国軍は、行方不明の職員が西海(黄海)登山串付近で北朝鮮の船舶に発見された22日午後3時30分より前から、北朝鮮軍の交信内容を無線で傍受していたという。傍受した内容によると、北朝鮮の海軍司令部が「射殺せよ」と命令し、北朝鮮軍の大尉級艇長が「もう一度伺います。射殺せよと? 本当ですか?」と聞き返していた。その後22日午後9時40分ごろ、現場から「射殺した」との報告が上層部に届いたことが分かった。
 これについて、国会国防委員長を務める与党「共に民主党」のミン・ホンチョル議員は「(韓国国防部から)北朝鮮軍の上層部から指示が下され、北朝鮮の大尉級艇長がその指示を1、2度確認する過程があった、という報告を受けた」と述べた。ただし「『射殺せよと? 本当ですか?』という言葉については報告を受けていない」と話した。
 韓国軍の関係者は「北朝鮮軍同士の交信内容の正確な文言は確認することができないが、大尉級艇長が射殺の可否を確認するために何度か言葉を交わしたのは正しいようだ」と述べた。野党のある議員は「北朝鮮軍の艇長が上層部の意向を正確に把握できず『殺せと言うことですか、生かせということですか』などと上層部に尋ね、最終的に上層部から殺せと言う命令が下された、との内容の報告を国防部から受けた」と述べた。
 北朝鮮は韓国側に送った通知文で、韓国海洋水産部の職員が「80メートル離れた所で『大韓民国、何々』とごまかした」としていたが、韓国軍はこの内容が事実ではないとの見方を示している。韓国軍は北朝鮮軍が海洋水産部職員を射殺した後、遺体を焼却したものとみている。
 韓国軍はこのような内容を22日午後10時30分に青瓦台(韓国大統領府)に報告した。しかし青瓦台は、23日未明に関係長官(閣僚)会議まで開いたものの、文在寅(ムン・ジェイン)大統領にこの事実を報告したのは23日朝の8時30分だった。依然として政府の遅すぎる対応が議論を呼んでいる。
          キム・ジョンファン記者


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200929004400882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.29 19:04
■北朝鮮による射殺事件 「周辺国と情報協力」=韓国大統領府がNSC
【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は29日、徐薫(ソ・フン)国家安保室長主宰の国家安全保障会議(NSC)常任委員会で北朝鮮軍が黄海で韓国公務員の男性を射殺した事件について協議し、正確な事実関係究明のため迅速に努力し、周辺国との情報協力も続けるとの方針を確認したと発表した。
 関連機関が合同で行っている遺体の捜索活動を点検するとともに、海上の安全と監視態勢の維持に万全を期すことも申し合わせた。


https://japanese.joins.com/JArticle/270729?servcode=500&sectcode=510
「中央日報日本語版」 2020.09.29 15:15
■北の通知文は「緘口した」というが…「北は公務員の個人情報を把握、越北した」

【写真】小延坪島付近海上で行方不明になった海洋水産部所属の漁業指導船公務員が北朝鮮軍に襲撃にあって死亡した事件に関連し、26日海洋警察警備艦で漁業指導船公務員の遺体および遺留品を捜索している。[写真 仁川海上警察]

 韓国海洋警察が、北朝鮮軍に射殺された海洋水産部の公務員が越北意思を表現した状況を把握したと発表した。北朝鮮側が25日に送った通知文で「公務員が逃走しようとして、北朝鮮側の命令にも緘口して応じず、銃撃を加えた」と釈明したが、これとは異なる内容だ。
 海警は29日、漁業指導公務員行方不明関連捜査の進行状況を伝えながら「殺害公務員は越北した可能性が高い」とし、その根拠に「行方不明者が越北の意思を表現した状況などを確認した」 「行方不明者だけが知っている本人の名前、年齢、故郷、身長などの情報を北側が詳細に把握していた」という点を提示した。海警の説明によると、この公務員は北側の海岸側に意図的に移動し、北側に個人情報を公開したため、越北の意思を打診した可能性が高いという。
 北朝鮮側の説明は違った。北朝鮮側は通知文で「我々の沿岸の浮遊物に乗って不法侵入した者に80メートルまで接近し、身分確認の要求をしたが、1、2回だけ大韓民国の誰々とあいまいに答え、その後は返答しなかった」と説明した。
 また「命令に応じないため我々の軍人が空砲弾を撃つと、驚いてうつ伏せになり、正体不明の対象が逃走する状況が見られた」とし、このため射撃につながったと伝えた。北朝鮮が公開した内容によると、この公務員が北側に個人情報を公開し、越北意思を打診する場面がない。
 これに関し海警関係者は「北の機関員が殺害公務員の名前、年齢、越北意向、身分を他の機関員に報告したのを軍が確認した」と説明した。ただ、これも直接確認したことではなく、国防部の資料を確認した後に出した結論だ。国防部はどのようにこの公務員の個人情報および越北意思が北側に伝えられたかは公開しなかったという。


https://japanese.joins.com/JArticle/270728?servcode=500&sectcode=510
「中央日報日本語版」 2020.09.29 14:42
■韓国海警「北に殺害の公務員、インターネット賭博で負債2億6000万ウォン」

【写真】行方不明になった海洋水産部の公務員イさんの公務員症と財布。 チェ・ヘソン記者

 韓国海洋警察庁が29日、北朝鮮軍に銃殺された海洋水産部の公務員イさん(47)について、賭博サイトなどで3億ウォン台の負債があったと明らかにした。
 海洋警察庁のユン・ソンヒョン捜査情報局長はこの日のブリーフィングで「独自の調査の結果、死亡したイさんの全体債務は3億3000万ウォン(約3000万円)程度と把握された」とし「このうちインターネット賭博で生じた負債が2億6800万ウォン程度で、全体の債務のうち大きな部分を占めていた」と説明した。
 また「イさんの金銭状況が良くなく、家庭も不遇とみられるが、単に債務があったという事実だけで越北を断定するのは難しい」とし「国防部の協力を得て把握した資料などに基づき、越北の事実を確認することができた」と述べた。
 海警はこの日、「行方不明者が北側海域で発見された当時、ライフジャケットを着用していたほか、北側が行方不明者の人的事項を詳細に把握していて、北側に越北意思を表明した状況、行方不明者が延坪島(ヨンピョンド)周辺海域をよく知っていた点、そして漂流予測分析の結果などを総合してみると、行方不明者は北に行ったと判断する」と発表した。
 また海警は国立海洋調査院など国内の4つの機関が出した行方不明者の漂流予測分析の結果も公開した。行方不明者が実際に発見された位置と漂流予測地点の間には相当な距離があり、「人為的な努力」なしには実際の発見位置まで漂流するのは難しいと説明した。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200929002100882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.29 14:29
■遺体焼却巡り北と異なる説明 情報の再分析に着手=韓国
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮軍が黄海で韓国公務員の男性を射殺した事件で、韓国国防部が情報の再分析に着手した。ただ、北朝鮮は男性の遺体を焼却していないと表明したが、遺体を燃やしたとの同部の従来の判断に変わりはないという。国防部のムン・ホンシク副報道官が29日の定例会見で明らかにした。

【図】韓国人男性射殺の推定位置=(聯合ニュース)

 国防部は24日、さまざまな情報を分析したとしながら、北朝鮮側が男性を銃撃後、遺体に油をまいて燃やしたと説明していた。だが、北朝鮮は25日に韓国青瓦台(大統領府)に送った通知文で事件の経緯について、遺体ではなく男性が乗っていた浮遊物を焼却したと説明しており、双方の説明に食い違いが生じている。
 ムン副報道官は「(24日の)当時発表した内容はさまざまな情報をまとめて出た結論を説明したもの」とした上で、「(北側の通知文と)一部の内容が異なり、関連資料を精査している」と伝えた。複数の情報を組み合わせる過程で誤りがあった可能性を排除せず、改めて確認する方針とみられる。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200929001700882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.29 11:59
■韓国政府 射殺事件の翌日に対北医療物資支援を承認
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部が、北西部の小延坪島付近で行方不明になった公務員の男性が北朝鮮側の海上で射殺された翌日の23日に北朝鮮への医療物資支援を承認していたことが、29日分かった。

【写真】韓国・仁川の延坪島から見た北朝鮮のケモリ海岸=29日、仁川(聯合ニュース)

 国会外交統一委員会所属の最大野党「国民の力」の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)議員が統一部から提出を受けた資料によると、同部は21日と23日にそれぞれ「栄養支援」と「医療物資支援」の名目で北朝鮮への物資の搬出を承認した。
 男性は21日に行方不明になり、22日夜に北朝鮮軍の銃撃を受けて死亡した。死亡の一報は22日夜に青瓦台(大統領府)に伝えられ、23日午前1時に青瓦台の徐薫(ソ・フン)国家安保室長が緊急関係閣僚会議を招集し、李仁栄(イ・イニョン)統一部長官も出席した。 
 これについて、鄭氏は統一部が男性の射殺を認識していたにもかかわらず北朝鮮への支援を承認したと指摘した。
 統一部は、鄭氏に提供した資料で「24日に軍当局の発表で北が韓国国民を銃撃したことが公開された後、(対北支援の)承認状況と進行状況を点検し、9月中に承認した団体について物資搬出手続きを中止するよう即刻通告した」と明らかにした。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200929001800882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.29 11:37
■北朝鮮軍が射殺の男性 「北側に越境と判断」=韓国海洋警察
【仁川聯合ニュース】韓国海洋警察庁は29日、北朝鮮軍が黄海で韓国公務員の男性を射殺した事件について、この男性が北朝鮮側に越境したとする中間捜査結果を発表した。

【写真】漁業指導船に残されていた男性の公務員証(実兄提供)=(聯合ニュース)

 海洋水産部所属のこの男性は今月21日、北朝鮮に近い韓国北西部の小延坪島付近で漁業指導船乗船中に行方不明となり、22日に北朝鮮軍に射殺された。
 海洋警察庁の尹晟鉉(ユン・ソンヒョン)捜査情報局長は会見で、男性が北朝鮮側の海域で発見された当時、ライフジャケットを着て気力を失った状態で浮遊物につかまっていたことを、国防部を訪れて確認したと説明。その上で、「男性だけが知り得る名前や年齢、出身地、身長などの個人情報を北が詳細に把握しており、男性が越北(北朝鮮側への越境)の意思を示した状況なども確認された」と述べた。
 海洋警察庁は、男性がライフジャケットを着ていたため、漁業指導船から足を滑らせて海に落ちた、あるいは自殺を図った可能性は非常に低いと判断した。
 男性が行方不明になった当時の小延坪島付近の潮の流れなどを分析した結果も、北朝鮮側に越境した状況を示しているという。国立海洋調査院など4機関の分析結果によると、男性が行方不明になった当時、単に漂流していたとすれば南西側に流されたと推定されるが、実際には小延坪島から北西側に38キロ離れた北朝鮮側の海域で銃撃された。
 尹氏は、男性は延坪島周辺の海域を熟知していたとし、「これまでの捜査結果から越北したものと判断している」と述べた。海洋警察庁は捜査を継続する計画で、必要に応じて国防部に追加で協力を求めるという。


https://japanese.joins.com/JArticle/270719?servcode=400&sectcode=400
「中央日報日本語版」 2020.09.29 11:14
■韓国海上警察「『北朝鮮襲撃で死亡』公務員、越北だ」…中間捜査結果を発表
 海洋警察庁が延坪島(ヨンピョンド)付近海上で行方不明になった後、北朝鮮軍によって射殺された公務員は越北したのが事実だと判断した。
 海上警察は29日、行方不明になった公務員事件に関連した捜査進行に関する記者会見で「行方不明者が北朝鮮海域で発見された当時ライフジャケットを着用していたし、北朝鮮が行方不明者の人的事項を詳細に知っていた」として「北朝鮮に越北の意向を表明した情況、行方不明者が延坪島周辺海域をよく知っていたという点、そして漂流予測分析の結果などを総合すると、行方不明者は越北した判断している」と発表した。これは海上警察捜査チームが28日国防部を訪問して確認した内容だ。
 海上警察は「行方不明者がライフジャケットを着ていた点を考えると、単に転落や極端な選択を図った可能性は非常に小さい」と明らかにした。
 海上警察は漁業指導船の実況と周辺調査などについても伝えた。海上警察は「漁業指導船の現場調査と同僚の供述などを通して船尾の甲板に残されたスリッパは行方不明者のものと確認され、科学捜査研究所の遺伝子鑑識中にある」として「船内の防犯カメラ(CCTV)は故障して行方不明前日である20日午前8時2分まで動画が保存されていたし、保存された動画731件を分析した結果、行方不明者に関連した重要な手がかりは見つけられなかった」と明らかにした。
 また、海上警察は行方不明者の北朝鮮側海域の移動に関連した漂流予測分析の結果に言及した。国立海洋調査院など韓国の4機関の分析結果によると、行方不明当時、潮汐・潮流などを考慮すると単なる漂流である場合、小延坪島(ピョンド)周辺を反時計回りで回りながら南西に漂流することが明らかになった。漂流予測の結果と行方不明者が発見された位置は相当な距離があり、人為的努力なしで実際の発見位置まで漂流するのは限界があるというのが海上警察の説明だ。
 海上警察は「24日以降行方不明の経緯を糾明することに重点を置いて単なる転落事故、極端な選択企画、越北などすべての可能性を開いて捜査を進めた」として「漁業指導船の現場調査、防犯カメラ(CCTV)の録画映像分析、行方不明者の周辺人・金融関係調査、行方不明者の移動に関連した漂流予測分析、国防部訪問を通した事実関係の確認など多角的に調べた」と話した。
 また「今まで確認された事項と現在進行中であるCCTVの鑑識、インターネットポータルの記録と周辺人の追加調査、そして必要に応じて国防部の追加協力を受けて捜査を進めていく」として「遺族の方々には深いお見舞いの言葉を申し上げる」とした。


https://japanese.joins.com/JArticle/270716?servcode=100&sectcode=120
「中央日報日本語版」 2020.09.29 10:49
■【時視各角】民間人射殺、北朝鮮からこれくらいは受け取れ=韓国
 戦争・正当防衛のような正当な理由がない限り、殺人を謝罪で帳消しにするようなところはどこにもない。経緯がどうであれ、北朝鮮は民間人殺害に対し、それ相応の責任を取らなければならない。今回の事件に対する金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の謝罪が異例であることは事実だ。絶対に間違うことはないという(無誤謬性)金委員長が、それも南側の人々に対して「非常に申し訳ない」と話すとは誰もすぐに推測することができなかった。
 漂流だったにせよ、自主的な越北だったにせよ、射殺された場所が北朝鮮側の海だったということもファクトだ。韓国公務員が犠牲になったのに、これを理由に全面戦争を起こすのは適切ではない。戦争が起きる場合、双方が受ける被害が莫大なものになるのは目に見えているからだ。
 それでも明らかなことは、今回の事件がただ「深く謝罪する」で終わるようなものではないという事実だ。金委員長の言葉が本物になるためには、それに見合う最低限の措置が伴わなければならない。
 まず国際法上、北朝鮮内の誰かが必ず責任を取らなければならない。終戦宣言に平和協定議論まで出て国会が紛糾しているが、国際法上、南北は依然として戦時状態だ。1953年結んだ停戦協定が依然として有効なのはこのためだ。だが、民間人保護に関連したジュネーブ条約は「敵対行為に直接参加しない者は人道的に待遇されなければならず、殺人・傷害・虐待および拷問はいかなる場所でも禁止する」と規定している。あわせて同条約は「(民間人保護に関連して)重大な違反行為を犯したりこれを命じたりした者は、締約国が捜査して起訴する義務がある」としている。北朝鮮は1957年ジュネーブ条約に加入した。
 次に、再発防止のための措置が講じられなければならない。北朝鮮は「海上警戒勤務規定が承認した行動準則により射撃した」と説明している。行動準則がどんなものかは確実ではないが、今回のような悲劇は十分に予想することができた。先月末、北朝鮮当局は前例のない緊急布告文を発表した。「中国との国境1キロメートル以内に入ってくれば無条件に射殺する」という内容だった。国境での北朝鮮住民と中国人の間の接触を完全に遮断することによって、新型コロナウイルス(新型肺炎)の流入を防ぐということだった。だが当時、韓国内では無条件に殺すというこの措置に対する懸念の声はほぼ聞こえなかった。当局とマスメディアはともにこの問題の措置が中国人と北朝鮮住民だけをねらったものだと思っていたせいだろう。だが、もう少しよく考えれば、南側から越えてくる越北者も同じように射殺される危険があることを十分に予想することができた。決心した越北者もいるが、ちょっとした手違いで北方限界線(NLL)を越えてしまう漁船もなくはない。韓国統一部によると、2011年金委員長執権以後、南に送還された越北者だけで22人になる。北朝鮮に残った場合まで合わせると、毎年少なくない人数が北に渡っているということだ。このような状況であるにも関わらず、今の北朝鮮軍の行動準則が続くなら、同じような悲劇が再び起きかねない。だから「国境接近時には無条件で射殺」という反倫理的措置は即刻撤回するよう北朝鮮側に要求しなければならない。
 最後に北朝鮮は適切な賠償を行わなければならない。金委員長自身が射殺事実を認めている以上、北朝鮮当局が責任を取って被害者家族に賠償金を支払わなければならない。そうではない場合、当局が適切な賠償につながるように行動しなければならない。重要な事実は、北朝鮮当局が拒否しても賠償につなげることができる点だ。現在、韓国内には20億ウォン(約1億8000万円)程度の北朝鮮著作権料がある。任鍾皙(イム・ジョンソク)元秘書室長の主導下で、北朝鮮放送の映像などを使用する対価として南側メディア業界から受け取ったものだ。したがって、亡くなった海洋水産部公務員の遺族が国内の裁判所で北朝鮮に対して訴訟を起こせば、賠償を受け取る道が開かれる。北朝鮮に抑留されて2015年に亡くなった米国人オットー・ワームビアさんの遺族も同じ方法を使った。彼らは米裁判所に訴訟を起こして勝訴すると、米国内の金委員長の隠匿資産を差し押さえることに成功した。
 このような要求がどれくらい通るかは未知数だ。それでもただ口を閉じているのと、実現が難しくても正当な要求を叫ぶのは全く違う。自国民のための最低限の義務にさえ目を背けるなら、これは国ではない。
          ナム・ジョンホ/論説委員


https://japanese.joins.com/JArticle/270713?servcode=400&sectcode=400
「中央日報日本語版」 2020.09.29 09:45
■北朝鮮に射殺された韓国公務員の実兄「きょう、外信記者会見…国際機関の調査必要」

【写真】海上で北朝鮮軍の銃撃に死亡した海洋水産部傘下西海(ソヘ)漁業地図管理団所属の公務員A氏の実兄、イ・レジン氏

 海上で北朝鮮軍の銃撃に死亡した海洋水産部傘下西海(ソヘ)漁業地図管理団所属の公務員A氏の実兄、イ・レジン氏が今回の事件に対して国際機関の調査が必要だと主張した。イ氏は29日午後2時、ソウル中区(チュング)韓国言論会館のソウル外信記者クラブで外信記者たちを相手に記者会見を行う予定だ。
 イ氏は自身のフェイスブックに「(ソウルに駐在している)外信に記者会見の意向を緊急伝達し、このように決定された」と書き込んだ。韓国内取材陣の出入りが統制される理由について「新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)のために統制される」とした。彼は国際機関の調査の必要性も提起した。
 イ氏は「大韓民国で弟の悲劇的な死を解決できなければ、IMO(国際海事機関)など国際調査委員会を通した調査も考えるほど深刻な状況」として「襲撃地点が大韓民国でない北朝鮮なので必ず国際調査機関を通した調査が必要だ」と強調した。


https://japanese.joins.com/JArticle/270706?servcode=400&sectcode=400
「中央日報日本語版」 2020.09.29 08:49
■襲撃された韓国公務員の兄「南北の船舶、随時無電交信…弟を救うことができた」

【写真】北朝鮮軍に射殺された海洋水産部公務員イ氏の兄イ・レジン氏

 北朝鮮軍に射殺された海洋水産部公務員イ氏(47)の兄イ・レジン氏が「西海(ソヘ)北方限界線(NLL)付近では南北間交信が可能で海軍と海上警察が北朝鮮軍に弟の救助を求めることもできた」と主張した。イ氏は28日、中央日報との電話インタビューで「23日午前、海水部所属の漁業指導船『ムクゲ23号』に乗って北側がNLLだと主張する海域に移動した。その時、北朝鮮からの接近を許さないという警告無電を4~5回聞いた」と話した。航海士であるイ氏は、遺族代表の資格で海水部西海漁業管理団の要請により船に乗ったと明らかにした。
 彼は「私が直接聞いたが、北朝鮮が『越えてくるな』と相次ぎ警告を発した。船舶には南北が共同で使う周波数チャンネルがあって交信が可能だったし、当時韓国側も『公務員が行方不明になって捜索中』という内容の無電を送った」と説明した。
 また「船舶には南北が共同で使う周波数チャンネルがあって交信が可能だった。軍で活用可能な連絡手段で韓国公務員の遭難事実を知らせるべきだったし、たとえ北朝鮮から返信がなくても遭難信号である「メーデー」信号を送るべきだった」と指摘した。同時に「確かに現場にはこのような交信システムがあるのに韓国政府は稼動しなかった」として「わが国民のために使うべき無電装備は装飾ではない」とした。彼は「越北たかどうかが重要なのでなく、弟がそこまで行く過程で捕まえられなかったのか問題」として「弟が北朝鮮に抑留されて生きていた22日午後3時30分から6時間のゴールデンタイムの間、軍と政府と与党は何をしたのか」とうっ憤をぶつけた。
 イ氏はこの日、自身のフェイスブックを通じても「弟は確かに生きていた22日昼間の間、兄と国が十分に救助してくれるという信頼と確信を持っていた」とし「兄がまぬけに何もしてあげられなかったという罪悪感のために感情がこみあげた」と吐露した。イ氏は軍当局が関連諜報資料を海上警察に提供することを検討中という報道に言及し「捜索している時だけでも軍が正常なシステム作動をしてもこのような悲劇はなかっただろう」とし、「軍は(弟に)越北という名分を作って何も明らかにしていない状況」と批判した。


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/37892.html
「The Hankyoreh 」 2020-09-29 07:18
■漁業指導員銃殺事件「韓米の機密情報から越北は事実と確認されつつある」特別委が発表
 「民間人殺害特別委員会」のファン・ヒ委員長が会見 
 遺体の毀損の有無は「さらに確認が必要」

【写真】北朝鮮軍に銃撃を受けて死亡した西海漁業管理団所属のムグンファ10号の航海士A氏(47)が、北朝鮮海域で発見された時に乗っていた浮遊物について疑問がふくらんでいる。海洋警察関係者は「長い間船に乗っていた航海士であることを考慮すると、フェンダーブイをつなげていかだを作った可能性もあり、この部分に対して捜査力を集中している」と明らかにした。写真はムグンファ10号とムグンファ29号の間の黄色いフェンダーブイの様子。28日撮影/聯合ニュース

 北朝鮮軍に銃撃され死亡した海洋水産部の漁業指導員が「越北」したのは事実ではあるものの、北朝鮮軍による「遺体毀損」の有無はさらなる調査が必要だという主張が与党から出ている。共に民主党の「西海(黄海)民間人銃殺事件共同調査と再発防止特別委員会」は28日、「様々な経路を通じて得た韓米の機密情報によると、越北は事実と確認されつつある」と明らかにした。ただし、遺体を毀損したかどうかについては結論を留保した。軍が入手した情報には、「燃やした」という話があるだけで、何を燃やしたかについては明確な言及がないという。 同特委のファン・ヒ委員長は28日、国会疎通館での記者会見で「出どころは明らかにできないが、ファクト資料が存在し、今後も保存されるため、決して隠せない事案」とし、北朝鮮軍による銃撃の犠牲者の越北は事実だと述べた。ファン委員長は「単に救命胴衣を着ており、(船に残っていた)履き物がきちんとそろえられていたという状況のみをもって(越北と)判断しているのではなく、それ以上の情報資産に接した内容をもって国防部が判断している」と付け加えた。
 ファン委員長は、遺体の毀損についてはさらなる調査が必要だとして、留保する立場を取った。「北側の主張の通り浮遊物を燃やしただけなのか、韓国側が把握した通り遺体まで燃やしたのかは、(南北の)協力調査が必要だ。越北とは異なり、入手した情報をさらに分析し、確認する必要があると思う」と述べた。当初、軍は、北朝鮮軍が22日夜9時40分に行方不明の公務員を銃撃した後、油を注いで40分間にわたって遺体を燃やしたと発表している。ファン委員長は「越北については(情報を通じて)判断が可能だ。遺体毀損の部分はそれほどではないが、かなり信憑性の高い推測を可能にする情報」と説明した。
 ハンギョレの取材結果を総合すると、軍が収集した情報には「燃やした」という表現はあるが、燃やしたものが遺体なのか浮遊物なのかについては、はっきりとした言及がなかったという。ただし軍は「何を燃やせと正確に出ているわけではないが、遺体を燃やしたと判断しうるもう一つの情況がある」と複数の国防委員に説明したという。軍は「北朝鮮軍が発泡スチロールを遺体の周囲に置き、(一緒に)燃やしたと推測している」と国防委員に報告したという。
 北朝鮮が犠牲者を発見後、かなりの時間を使って救助と推定される活動を行っていた情況も明らかとなった。国防部の幹部は「軍の実務者が22日午後3時30分に最初に認知した後、相当な時間にわたり救助行為とみられる情況を認知したが、状況が急反転し、(韓国側の)対応には限界があった」と説明した。
ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/964005.html
韓国語原文入力:2020-09-28 20:33


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/37886.html
「The Hankyoreh 」 2020-09-28 23:49
■文大統領、漁業指導員死亡事件から6日後に謝罪「不幸な出来事、大変申し訳ない」
 「分断状況とはいえ、起きてはならないこと」 
 金正恩委員長の謝罪と関連し 
 「格別な意味として受け止めている」 
 南北対話の突破口を開くことを希望

【写真】文在寅大統領が今月28日、大統領府で開かれた首席・補佐官会議に出席している/聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が28日、北朝鮮軍による漁業指導員A氏射殺事件と関連し、「理由の如何を問わず、政府としては大変申し訳なく思っている」とし、遺憾の意を表した。今月22日に銃撃死亡事件が起きてから6日後、公の場で、国民の生命と安全を守れなかったことについて事実上の謝罪をしたわけだ。さらに文大統領は、今回の事件の真相究明を凍り付いた南北対話の扉を開く「災い転じて福となす」きっかけにする考えも示した。
 文大統領は同日、大統領府で行われた首席・補佐官会議で「遺憾で不幸な出来事が発生した。分断状況とはいえ、起きてはならないこと」だとし、このように述べた。また「国民が受けた衝撃と怒りも十分察してあまりある」と付け加えた。
 文大統領はA氏の家族と親戚にも「犠牲者がどのようにして北朝鮮の海域に行ったのか、その経緯と関係なく深い哀悼の意を表するとともに、お悔やみ申し上げる」と述べた。越北の意思の有無をめぐる南北当局の釈明が食い違っているうえ、韓国政府がA氏の越北意思を口実に犠牲を防げなかったことについて責任逃れをしているという激しい批判を意識したものと言える。同時に、同事件が越北を試みたか否かをめぐる攻防に広がった場合、反北朝鮮感情が高まると共に、陣営間の分裂にまで突き進むことを事前に防ぐ意味も含まれているとみられる。
 文大統領が公の場で「申し訳ない」と述べたのは、A氏が死亡した22日から6日が過ぎた時点だ。これまで文大統領の発言と指示は非公開会議を通じて間接的に伝えられてきた。文大統領は23日朝8時30分、安保室長と秘書室長から初めての初対面報告を受けた際、「事実なら国民の憤りを買う出来事だ。北朝鮮にも確認して事実関係を把握するよう」と指示しており、翌朝9時に2回目の対面報告を受け、「国家安全保障会議を招集してから、国民に真相を知らせるよう」と指示した。同日午後には「衝撃的な事件で非常に遺憾だ。いかなる理由であれ容認できない」とし、「北朝鮮政府は責任ある答弁と措置を取らなければならない」と述べた。その間、保守野党の国民の力は「文在寅大統領様、今どこにいらっしゃいますか」というスローガンを掲げ、場外集会を行うなど、北朝鮮軍の行為に関する文大統領の行動が消極的だとして批判を強めてきた。
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「非常に申し訳ない」とした北朝鮮当局の謝罪に関して、文大統領は「格別な意味として受け止めている」と評価した。「北朝鮮当局は韓国政府が責任ある答弁と措置を要求した翌日に通知文を送り、迅速に謝罪して、再発防止を約束した」とし、「特に金正恩委員長が韓国国民に非常に申し訳ないという意を伝えてきたことは、核別な意味として受け止められる」と述べた。さらに「北朝鮮の最高指導者として直ちに直接謝罪したのは史上初めての非常に異例の出来事」だとし、北朝鮮の最高指導者の意思を盛り込んだ迅速な謝罪を、事態を悪化させて南北関係を取り返しのつかない状況に突き進むことを望まないという北朝鮮の明確な意志表明として捉えていることを示したのだ。北朝鮮を刺激せず、追加共同調査の道を模索しようという慎重な態度がうかがえる。
 文大統領は、今回の事件の真相究明と収拾が足踏み状態の南北対話と関係改善の契機になることを望むという考えも示した。文大統領は「今回の事件を解決していくことから対話の火種を生かし、協力の扉を開けていくことを望んでいる」とし、「類似した事件が起きてはならないという南北の意志が言葉で終わらないよう、共同で解決策を模索していくことを望んでいる」とし、「悲劇的な事件が事件で終わらないように、対話と協力の機会を作り、南北関係を進展させるきっかけに変えていくことを期待する」と述べた。また前日には緊急安保関係閣僚会議を開き、軍通信線の復元・再稼働と南北共同調査を北朝鮮に提案した。同日も「軍事通信船を通して連絡とコミュニケーションかできてこそ、偶発的軍事衝突や突発事件を防げるし、海上漂流についても救助協力を円滑に進めることができる」とし、「少なくとも軍事通信船だけはまず復旧して再稼働することを要請する」と述べた。
ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
http://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/963912.html
韓国語原文入力:2020-09-28 20:37


https://japanese.joins.com/JArticle/270692?servcode=400&sectcode=400
「中央日報日本語版2020.09.28 17:36
■韓国海洋警察、小青島周辺で「救命胴衣」と推定される物体を捜索中

【写真】海洋警察が海洋水産部西海漁業管理団所属の公務員イさんの遺体と所持品を探す捜索作業をしている。[写真 仁川海洋警察署]

 北朝鮮に攻撃された公務員イさんの遺体を探すための捜索が8日にわたり続いている。海洋警察は28日に仁川市甕津郡(インチョンシ・オンジングン)の小青島(ソチョンド)東南側海域一帯で救命胴衣と推定される物体を捜索するのに集中している。韓国軍がこの日午前10時ごろ、小青島近くでオレンジ色の救命胴衣のような物体を確認したと通知してきたためだ。
 海洋警察はこれと関連し小青島海一帯でオレンジ色のプラスチック製浮遊物を発見したと明らかにした。汚濁防止膜のプラスチックと推定されるという。だがこの物体が軍が発見したと通知してきた「救命胴衣のような物体」なのかは確認されていない。海洋警察関係者は「小青島側で救命胴衣を捜索中だが海で発見される救命胴衣はタイヤの破片が道路で見つかるようにありふれたもの。救命胴衣を見つけたとしてもイさんのものなのかは確認してみなければならない」と話した。

◇潮の流れに沿って捜索範囲広げることに
 海洋警察はイさんの行方がわからなくなった21日から延坪島(ヨンピョンド)周辺海上を捜索してきた。イさんの遺体や所持品が西海(黄海)北方限界線(NLL)の南側地域に流れてくる可能性に備えてだ。海洋警察が現在捜索している範囲は延坪島西側から小青島南側まで東西96キロメートル、南北18.5キロメートル海上の8つの区域だ。
 海軍が西海NLLと近い4つの区域を、海洋警察がその南側の残り4つの海上を担当した。海洋警察は500トン級艦艇4隻、300トン級3隻、小型艦艇6隻の13隻と航空機2機を、海軍は哨戒艦2隻、高速艦2隻、高速艇7隻、高速ゴムボート(RIBボート)5隻の16隻と航空機3機を投じた。仁川市、甕津郡と忠清南道(チュンチョンナムド)など自治体所属の漁業指導船9隻も捜索に動員した。だが特別な成果がなく、周辺海上で操業する漁船にも「浮遊物を見つけたら知らせてほしい」と要請した。海洋警察はこの日から潮流が西側に移動するのに沿って捜索範囲も西側に広げる予定だ。

◇捜査状況にはまだ成果なく
 イさんの行方がわからなくなる前の行動に関する捜査は大きな進展がない状況だ。イさんが乗っていた漁業指導船に設置された防犯カメラ2台は18日から故障した状態だった。航行日誌にも「防犯カメラが駆動しない」と記録されているという。海洋警察は国立科学捜査研究院に防犯カメラに対する分析を依頼する計画だ。
 船内からはイさん個人のパソコンや携帯電話は見つかっていない。共用パソコンにはイさんが使用した記録はあるが、文書を作成したりインターネット検索をした記録はなかった。イさんが同僚らと滞在していた木浦(モクポ)の宿舎でも個人のパソコンは見つかっていないという。海洋警察は指導船のパソコンもデジタル分析をしている。
 イさんとともに当直勤務をしていた同僚は、イさんが21日午前1時35分に操舵室を出てから探さなかった理由について、「『書類作業をしに行く』と話しており、作業が終わった後に自分の部屋で寝たと考え残った人たちで勤務交代をした」と明らかにした。海洋警察はイさんが失踪した当時救命胴衣を着ていたという部分も改めて調査している。指導船に登録された救命胴衣は29着だが実際に船内で確認された救命胴衣は85着と確認された。
 海洋警察関係者は「指導船関係者らが当時船内に救命胴衣が何着あったのか正確に覚えていない。イさんの行動を全般的に調査している」と話した。


https://japanese.joins.com/JArticle/270691?servcode=500&sectcode=510
「中央日報日本語版」 2020.09.28 17:02
■北朝鮮、共同調査に応じないだろう…韓国人観光客銃撃事件と同じ対応
 韓国政府が公務員のイさんが北朝鮮軍に射殺された事件に対する南北共同調査を要求してきたが、実際に調査が実現するのは難しいと考える専門家が多い。北朝鮮側がいち早く「線引き」に出てだ。
 事件の経緯に対し南北がそれぞれ異なる主張をする状況で、真相究明と責任者の処罰に向けては関連者に対する調査が必要だ。だが過去の事例からみると北朝鮮がこれに応じる可能性は大きくないというのが専門家らの見方だ。2008年7月に発生した金剛山(クムガンサン)観光客パク・ワンジャさん銃撃事件が代表的だ。
 元韓国政府高官は「パク・ワンジャさん事件の時も北朝鮮が遺憾を表明し再発防止に言及したが共同調査には応じなかった。今回もやはり北朝鮮で神格化された存在の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が遺憾表明をしただけに、25日に電話通知文を送ったことで状況を終わらせようとするだろう」と話した。
 責任者の処罰やはり同様だ。国民大学のチョン・ヒョンジュン兼任教授は「北朝鮮は電話通知文でイさんを『侵入者』と表現し、『艇長の決心の下に海上警戒勤務規定が承認した行動準則』を実行したとの立場を明らかにした。これは合法的手続きにより行動したもので特別な場合でなければ処罰しないという意味」と話した。また韓国軍が、北朝鮮軍が上部の指示を受けてイ氏を射殺して燃やしたという当時の状況を提示しているのに対し、北朝鮮は偶発的な状況で現場対応したものと主張している。これは責任が上層部に広がらないよう一種の「尻尾切り」を試みているものとの分析が出ている。
 こうした対応はパク・ワンジャさん事件の時とそっくりだ。当時北朝鮮は哨兵の勤務警戒規則順守に基づく「偶発的銃撃事件」だったと強調した。談話では「早朝の視界上の制限で侵入対象がどこから現れたのか、男か女か識別できない条件」だったと釈明した。北朝鮮は銃撃を加えた哨兵がどのような処罰を受けたのか明らかにすることもなかった。一部ではこの哨兵が規定通りに対応したとして処罰の代わりに内部的に称賛されたとの噂が広がったりもした。


https://japanese.joins.com/JArticle/270688?servcode=200&sectcode=200
「中央日報日本語版」 2020.09.28 16:08
■文大統領、北の韓国公務員銃殺に初めて言及…「極めて遺憾で不幸なこと」

【写真】25日午前、京畿道利川(イチョン)陸軍特殊戦司令部で開催された「国軍の日」記念式で演説する文在寅大統領。 [青瓦台写真記者団]

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、「犠牲者がどのように北の海域に行くことになったかの経緯に関係なく、遺族の傷心と悲嘆に深い哀悼と慰めの言葉を伝える」とし「国民が受けた衝撃と怒りも察するに余りある」という立場を表明した。
 文大統領はこの日午後2時、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)与民館で開かれた首席秘書官・補佐官会議で、「極めて遺憾で不幸なことが発生した。いくら分断状況だとしても起きてはならないことだ」とし、このように述べた。
 これに先立ち文大統領は24日、報道官を通じて遺憾を表すメッセージを出したが、公開的な席で北朝鮮の韓国国民銃殺事件に言及したのは今回が初めて。
 文大統領はこの日、「理由に関係なく、国民の生命と安全を守るべき政府として本当に申し訳ないという思い」とし「こうした悲劇が二度と発生させないという約束と共に、国民の生命保護のための安全保障と平和の大切さを再確認し、政府の責務を強化するきっかけにしたい」と話した。
 続いて「北の当局は、わが政府が責任のある答弁と措置を要求した翌日に通知文を送り、速やかに謝罪し、再発の防止を約束した」とし「事態を悪化させて南北関係を取り返しのつかない状況に向かわせることを望まないという北側の意志の表明と評価する」と明らかにした。
 さらに「特に金正恩(キム・ジョンウン)委員長が我々の国民に本当に申し訳ないという意を伝えてきたことは格別の意味として受け止める」とし「北の最高指導者として直ちに直接謝罪したというのは史上初めての極めて異例なことだ」と述べた。
 文大統領は「金正恩委員長も今回の事件を重く受け止めていて、南北関係が破綻しないことを願う気持ちを確認することができる」とし「今回の事態の解決にも、南北関係の未来のためにも役に立つことを望む」と強調した。
 文大統領は「振り返ると、長い分断の歴史は数多くの犠牲の記録」とし「今回の事件と今後の処理の結末も分断の歴史の中に記録されるだろう」と述べた。続いて「悲劇が繰り返される対立の歴史はもう終わらせなければいけない。すぐに制度的な南北協力に進めないとしても、平和を維持できる最前線はいかなる場合にも守っていかなければならない」と語った。
 さらに「今回の事件の事実関係を究明し、再発防止のための実質的な案を用意するのは、南北にとって切実に必要なこと」とし「似た事件が発生してはならないという南北の意志が言葉で終わらないよう、共同で解決法を模索していくことを望む」と話した。
 文大統領は「今回の事件を解決していきながら対話の火種を生かし、協力の突破口を開いていくことを願う」とし「今回の事件で最も惜しまれるのは南北間の軍事通信線がふさがっている現実」と指摘した。
 続いて「緊急に南北間の軍事通信線を通じて連絡と意思疎通ができてこそ偶発的な軍事衝突や突発的な事件事故を防ぐことができ、南北の国民や船舶が海上で漂流する場合にも救助協力を円滑にすることができる」とし「少なくとも軍事通信線だけは優先的に復旧し、再稼働させることを北側に要請する」と促した。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200928002700882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.28 15:59
■文大統領「金委員長の謝罪、格別な意味」 北朝鮮の韓国人射殺で
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、北朝鮮による黄海での韓国人射殺事件について、「国民が受けた衝撃と怒りは十分に察してあまりある。理由のいかんを問わず、政府としては非常に申し訳なく思う」とし、南北が分断された状況であっても起きてはならない残念で不幸なできごとだったと述べた。また「犠牲者がどのようにして北の海域に行くことになったのか、経緯に関係なく、深い哀悼とお悔やみの意を表する」と話した。同日行われた首席秘書官・補佐官会議で述べた。

【写真】青瓦台(大統領府)で首席秘書官・補佐官会議を主宰した文大統領=28日、ソウル(聯合ニュース)

 文大統領は「このような悲劇が再び発生しないようにするという確約とともに国民の生命保護のための安全保障と平和の大切さを再確認し、政府の責務を強化する契機にする」と約束した。
 その一方で文大統領は「悲劇的な事件が事件としてだけで終わらないよう、対話と協力の機会を作り、南北関係を進展させる機会にすることを期待する」とし、事件の解決を通じて北朝鮮との対話と協力の糸口を見つけることを願うと述べた。
 事件を巡り、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が通知文で謝罪したことについては「金委員長がわが国民に非常に申し訳ないと考えると伝えたことは格別な意味があると受け止める」とし、「北の最高指導者が直ちに直接謝罪したのは史上初であり極めて異例だ」と評価した。
 また「金委員長も(今回の事件を)深刻かつ重く受け止めており、南北関係を破綻させてはならないという気持ちがあることを確認した」とし、「南北関係の未来に役に立つことを願う」と述べた。 
 文大統領は「事実関係の解明および再発防止のための実質的方策の用意が緊要だ。同じような事件の発生を防ぐための解決策を共同で模索しなければならない」とし、「対話が断絶していれば問題を解決する方法がなく、協力できなければ効果のある対策を立てるのは難しい」と指摘した。
 その上で「最も残念なのは、南北軍事通信線が閉じている現実」とし、「これをまず復旧し、再稼働するよう北側に要請する」と話した。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200928001400882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.28 11:30
■8月に韓国入りした脱北者39人 4月以降の月数人から大幅増
【ソウル聯合ニュース】ここ数カ月、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた各国の移動制限の影響で韓国への入国数が減っていた脱北者が、8月は39人に増えたことが分かった。韓国国会外交統一委員会所属の与党議員が28日、統一部から提出を受けた資料を基に伝えた。

【写真】今月初め、中国・吉林省長白朝鮮族自治県から撮影した北朝鮮側。銃を持った朝鮮人民軍の兵士が鴨緑江沿いを警備している(資料写真)=(共同=聯合ニュース)

 韓国入りした脱北者の数は1~3月は計135人だったが、4~6月は計12人で2003年の統計開始以来、最低となった。4月が7人、5月が2人、6月が3人で、7月も6人にとどまった。
 北朝鮮の国境を越えた脱北者はタイやベトナムなどの東南アジア、あるいは中国を経て韓国に渡るケースが多い。だが、新型コロナウイルス感染拡大はこうした脱北ルートの封鎖につながった。
 専門家は北朝鮮が年初から新型コロナウイルス対策として境界地域の警戒を強化している点を踏まえ、8月に韓国入りした脱北者は北朝鮮を最近逃れた人たちではないとの見解を示した。韓国の感染状況が8月中旬まで比較的小康を保っていたことから、東南アジアや中国などにいた脱北者が韓国に向かったとの見方もある。
 政府系シンクタンク、統一研究院のキム・スアム上級研究員は「ずっと前に北を逃れて第三国に長期滞在していた人たちが、新型コロナウイルスの長期化で暮らしが厳しくなり韓国に移動した可能性がある」と述べた。
 1~8月に韓国に入国した脱北者は累計192人で、前年同期の724人に比べると約4分の1にとどまっている。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200928001500882?section=news
「聯合ニュース」 2020.09.28 10:52
■北朝鮮 韓国の軍通信線再稼働要求に応じず
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が28日午前現在、韓国との軍通信線を正常の状態に転換していないことが分かった。韓国の政府消息筋が明らかにした。
 同消息筋は「北が軍通信線をオフにしている」として、「この状態が転換されなければ通話ができない」と述べた。
 韓国は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が27日に開いた緊急の安全保障関係閣僚会議で、北朝鮮に軍通信線の復旧と再稼働を要請することを決めた。
 南北の軍事当局は東側と西側の軍通信線を利用し、毎日午前9時と午後4時の2回、定期的な通話を行ってきたが、北朝鮮は韓国の脱北者団体による北朝鮮非難ビラの散布を問題視し、6月9日から応じていない。
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