ICT工夫
全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない
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中日新聞に 『美濃加茂、贈賄業者に実刑判決 地裁「市長へ30万円」認定』 と見出しの記事が「2015年1月16日 夕刊」として掲載されている。

藤井浩人美濃加茂市長の弁護人として郷原信郎弁護士は 「藤井市長への贈賄者に有罪判決」報道に騙されてはならない(投稿日: 2015年1月15日) の記事で 『中林に対する判決の中で、量刑上は贈賄より遥かに重い融資詐欺を除外あるいは極端に矮小化して、贈賄の部分を殊更に強調し、「藤井市長への贈賄者に有罪判決」などの見出しで、・・・(中略)・・・万が一にも、このような不当な報道が行われて、読者・視聴者に、裁判所が藤井市長の収賄事件について有罪を認定したかような誤解を与えることがないよう、本日、主任弁護人の私から、名古屋、岐阜の報道関係者宛ての要請文を送付した。以下にその全文を引用する。』 とお書きになった。

中日新聞も郷原信郎さんから要請文を受け取った「名古屋、岐阜の報道関係者」に含まれるはずだ。16日の記事では「◆市長判決には影響せず<解説>」として記者の丁寧なコメントが書かれてはいる、しかし、この美濃加茂市長問題の内容を過去の報道から知っていて、記事の見出しを見ただけで内容を丁寧に読まない読者もいるはずだ。
「自殺率、山梨ワースト1」と見出しにしてきた地元マスコミの愚かさについて書いたことがあるが、中日新聞もジャーナリズムとしては同様なミスを犯したと言うしかない。情報における「見出し」の意義は十二分に分かっているはずだ。

リニア報道についても同じような臭いものがある事は、ネットから多様な情報を得ている人には分かっている。
最近では樫田秀樹さんが 『なぜ、NHKはリニアの問題点を報道しないのか?』と記された記事を読む人ならご存じのことだ。
山梨県知事選挙も甲府市長選挙も、これからの統一地方選挙についてもマスコミ情報に惑わされていると自分の未来を決める大切な選択を誤る。
政治の職にありながらこれまでネット発信も無かった者が選挙間近に設置したサイトなどは笑い飛ばしてしまうのが賢い。そんな連中がのさばる地方議会の体たらくこそが、地域を滅亡に導いている。

美濃加茂市長問題の記事がリニアに飛び火するとは中日新聞も岐阜県のリニア推進派も考えなかったと思うし、書いている自分も我ながら呆れている。が、インターネットというのは情報から考察のネットワークを組み立てることでもあり、だから山梨の蝶の羽ばたきが愛知や岐阜に嵐を呼ぶかも知れないし、静岡の蝶が山梨に嵐をもたらすこともある。

【追録】 2015/03/05 23:03:58 美濃加茂市長に無罪判決
 2015年3月5日の報道ですが、市長に無罪判決が出ました。検察は上告するだろうと思いますし、マスメディアも片寄った印象報道を続けるだろうと思います。
 ブログ本文に書いていますが、郷原信郎弁護士が書かれている関連記事を丁寧に読んで問題を理解することが必要です。
 理解した上で納得はせず、藤井市長は有罪であるべき、上告は当然と考えるなら、それは読者自身の問題です。
 リニア中央新幹線事業について問題は理解し、事業者や行政の説明には納得せずとも、法治国家の国民としてはこれ以上の抵抗は出来ないので、法に基づいて決められた補償を受けて住み慣れた土地から去っていく、これは委細が報道されることは無くても法治国家の現実です。


コメント ( 2 ) | Trackback ( )


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コメント
 
 
 
Unknown (kabochadaisuki)
2015-01-20 22:52:05
こんばんは。

ブログにも書いたのですが、圧力の有無にかかわらず、「鉄道の明るい話」に水を差すようなことは、この国では嫌われるんじゃないかと思うのですよ。


高速道路・ダム・空港・林道・埋め立てマニアなんてのは、利害関係者を除けばほぼ皆無であり、客観的な報道が可能だと思います。

いっぽう鉄道については、日本には、ただでさえ大勢のファンがいます。大都市で日常的に鉄道を利用する人が多いわけで、ファンとまではいかなくとも、鉄道通のような人も非常に多いことでしょう。

それでもって、

世界一のシンカンセン!
世界一精密なダイヤ!
世界一のトンネル掘削技術!

という実績が確かに存在するわけです。

したがって多くの日本人には「日本の鉄道界・鉄道技術は世界トップだ! それにケチをつけるような報道は見聞きしたくもない!」という意識があり、そういう視聴者の潜在的なイメージに合わせてマスコミが報道を行っていたり、番組や記事を制作しているという構図があるのではないでしょうか?

あくまで想像ですけど。。。
 
 
 
調査報道の大切さ (ictkofu)
2015-01-21 11:22:54
ブログ記事を拝読しました。
>リニア計画というのは、あからさまに問題だらけです。
として列挙されていますが、
これら問題点について、貴方がこれまでもブログに詳しくお書きになってこられていることを存じております。私にはとても参考になっています。

それら問題点が明確にマスメディア記事になってこないのは、国民が愛する鉄道問題だからということでは無いと思っています。
e-Japan,U-Japanという国策は国民全てが大切な情報に気付き、詳細を求めるアクセスを可能にする意義があったものだと考えてきましたが、私の勘違いだったことに気付きました。
記者発表として出てきた情報が、即座にサイトでも読めるのは国の機関の一部に限られているようです。

私はソースを確認してから考えることにしましたので、ソースが出てこない問題は全て裏があるのだと思うことにしました。
裏とはカネに関する、いわゆる利権のことだと考えることにもしました。
リニアはおそらく利権のカタマリなのでしょう。
原発も道路もダムも、まちづくりまでもが・・・この国はホントにおかしくなっているのではないか。
 
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