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拉致問題の闇、山本美保さん失踪事件の謎・・・[新刊]

2012-08-14 20:58:15 | 掲載記事一覧

山本美保さん失踪事件の謎 「山本美保さん失踪事件の謎を追う―― 拉致問題の闇」 荒木和博 著、草思社 2012年7月31日刊 230頁、定価 本体 1,800円+税

山本美保さん失踪事件の謎

前書きで書かれている「DNA鑑定の向こうにある闇」(3ページ)と「あとがき」(6ページ)を先に拝読しました。
目次からは、私がこれまでネット記事から得ていることで内容は察しがつくと思いましたので、後日時間がある時に目を通したいと思います。

荒木和博さんのこの本が出ることも、出たことも全く知りませんでした。

孫崎享さんの「戦後史の正体」を求めに出かけて、この本に出会いました。不思議な因縁を感じています。

前書きと後書きの僅か9頁に凝縮されていることは、まさに今、現在の問題に通じるものを感じました。

3.11 原発震災以来、発信される情報を見ていて、「公開情報の向こうにある闇」を感じ続けてきましたから、私は「やまなし安全宣言」を期待していなかったし、一つの地域でそれが出せるはずがない日本の状況にあると考えています。
でも真実は分かりません、情報の内容から読み込んでいる限り、彼等が発信する内容をそのまま信じることは出来ないと思っているだけです。
あえて言うならば、地方行政が発信するスキだらけの垂れ流し情報の姿に、それを承知の上の地方公務員の良心を感じることすらあるのです、「地域の皆さま、よ~く読み取って真実は何かを把握してください」、と語りかけているような・・・

荒木さんの言葉を借りるなら、美保さん問題も原発震災も、個人、地域の問題では無く、「日本全体の問題の縮図」だと、私は考えています。「問題はありません縮図」がどこかにあるなら、それを観たいと思ってはいますが。


DNAデータ偽造事件緊急講演会からの報告

2012-05-22 23:55:00 | 掲載記事一覧

2012年3月5日に東京・文京シビックホールで「山本美保さんに関わるDNAデータ偽造事件」緊急講演会が開催されました。私もこの開催情報は知っていたのですが、なにしろ確定申告時期の年度末3月なので参加はできませんでした。
山本美保さんの家族を支援する会の掲示板に随時コメントを寄せられる方のサイトを拝見して、詳細な報告が掲載されていることを知りましたので、ご案内しておきます。

「山本美保さん死亡」の発表に対する多数の不審点は解決されていません!! ('12 3/5 「山本美保さんに関わるDNAデータ偽造事件」緊急講演会 配布資料より)
このページの末尾に講演会記録が11本の記事としてリストされています。
◇ 編者・あおいのママさんの別ブログで、特定失踪者 山本美保さん カテゴリーとして過去の記録が整理されています。

前記事に書いたのですが、言説の欺瞞性(だまし、あざむく言葉の使われ方)を見抜くことは大切なことだと私は思っています。時には騙し欺いているつもりも無く語られている場合もあります。世の中は必ずしも 1+1=2 にはならないものだということくらい、デジタルオタクの私でも分かっています。むしろデジタル思考にどっぷり浸かっているからこそ、アナログ世界の実相にも気が付く、と言ってしまえば奢りかも知れませんが。

「誰も責任は取らない」ような相手との社会的闘争のひとつの姿を、この山梨県で見られるのが山本美保さん事件ではないか。
これは単に山梨県警の問題では無く、この優秀で強力な組織すらも操れるモノが確かに存在していることを感じねばならないと私は思っています。そういうバケモノが実は原発震災の元凶でもあるに違いない。と、結論はそこに至るのです。
バケモノをそれと知らずに育てて来た、時には知りつつ利用して来た我々(とあえて言わねばならない)が、自ら変ろうとする流れが3.11をきっかけとして始まっています。
本来なら原発事故被災地から総員退艦を命じるべき艦長が、艦と運命を共にせよと施策している欺瞞を見抜かねばなりません。震災がれき(災害廃棄物)の広域処理の真実がどこにあるかを既に多くの方々は見抜いて社会的闘争の最中にあります。
このような潮流が山本美保さん事件の真実も明らかにすることを私は信じていたいのです。

ひとつだけ、かねてから気になっていることがあります。前日の記事でメモしましたが、Aileen Mioko Smith さんの言葉の中に、「被害者同士を対立させる手口」というのがありました。甲府に来て美保さん事件のことを知って、それまで無関心だった拉致問題について初めて資料を読んだ時に、その気配を私は感じたのです。魑魅魍魎の蠢く政治の世界は私にはわかりませんが・・・


東電の値上げは断れます、とのこと

2012-03-17 23:06:00 | 掲載記事一覧

追記2・東京電力は4月1日の一斉値上げはせずに契約期限は現行料金とすることに方針転換したと報じられています。
東京電力の広報では、平成24年3月21日契約電力500キロワット未満のお客さまへのお知らせ が確認できました。『当社がお客さまの明確なご了承を確認できない限り、それぞれのご契約期間満了まで現在のご契約内容(電気料金単価)を継続させていただくことといたしました。』とのこと。しかし、このページに添付されているPDFファイルは3月19日21時過ぎの作成で、『当社からのお願いをご了承いただいた場合(C'のようなお客さま)は、4月1 日から料金を値上げさせていただきます。』と、未練がましいことが書かれています。【2012-03-22 01:15 確認】
大口需要者には東京電力の社員が訪問して通知の内容を説明したという話もありますが、その時に契約期間内は現行料金でいけるという説明もされたでしょう。山梨県内では少なくとも県庁には東京電力から直接の説明がされたはずです。その情報を県庁は県内企業に対して発信したのでしょうか。


 世田谷区は電気料金値上げを「4月1日」でなく、「契約日」までを選択(保坂展人さんから続報)


世田谷区長保坂展人さんのブログで2012年03月17日、「東電値上げ(業務用等)通知」のカラクリを読み解く  を読みました。
参考リンクされていた河野太郎さんのブログ、2012年03月15日 東電の値上げは断れます も確認しました。
時間が無いので委細は書きません、リンク先からご確認ください。

昨年東京電力が配付した福島県被災者の方々の賠償申告書類についてあちこちで語られた問題と同じことを性懲りもなく繰り返しているらしい、この二つの記事からそう感じました。
山梨県内でも東京電力の値上げについて色々な要望が出ているようなので、値上げ連絡のカラクリには気付いておられるだろうとは思いますが、念の為に記事に残します。

追記・「東電の値上げは断れます」 河野太郎のブログ発言が波紋(J-CASTニュース 2012-03-16) 流石にネティズンは反応が早いようです。


夏至、6月22日のキャンドルナイト

2011-06-22 00:05:00 | 掲載記事一覧

3.11からこのかた、時間が止まったような日々です。四十九日だ百か日だ、甲府市議会だ県議会の質問日だとスケジュールを追って記事にしていても、自分の頭の中は止っています。
The Journal主幹の高野さんが、電気を消してスローな夜を!と記事を書かれていて、あぁ、夏至なんだと。
『今年の夏至は6月22日(水)で、今年もまたこの日の夜8時から10時までの2時間、全国のみならず全世界で「電気を消してスローな夜を」味わう多彩なイベントが繰り広げられる。』

100万人のキャンドルナイト
geshifes (夏至フェス ですね)

みっともなく権力にしがみつく菅直人氏が、この夏の暑苦しさを何倍にもしそうな今日この頃ですが、天から伸びてくる手が菅直人氏のブレーカーを落として、日本が再生に向けて再始動する日は近いかも知れません。

すでにご存じでしょうが、私は先週からの体調悪化でろくにニュースも見ていないので、知りませんでした・・・
The Journal 2011年6月21日 チャイナシンドロームが始まった?福島第一原発 ── TV朝日の報道に反響広がる


山梨県警と美保さんの家族を支援する会の面談

2011-06-05 23:16:55 | 掲載記事一覧

前記事に続き、、山本美保さんの家族を支援する会 掲示板から転載させていただきます。

昨日、山梨県警を訪問し、山本美保さんを山形のご遺体(Yさん)と断定した経緯の疑問について、説明を受けてきました。
 荒木調査会代表、山下調査会理事他、美保さんの家族を支援する会のメンバー7人で訪問。警察側の対応は北村警備部長、五十嵐警備一課課長補佐、勝村警備一課係長、高野警備部長補佐の4人。北村警備部長が中心で説明がされました。
大部分は発表以降、県警からの弁明は基本的に変わっていません。しかし、昨日の説明では幾つか新しい話が出てきました。

① まず、DNA鑑定を行うとの説明の1回目・H15.4.26に家族に説明した内容
「美保さんと思われる遺体は2体ある。2体とも指紋も取れない遺体である。しかし、1体は骨髄の粉があるのでDNA鑑定は可能なので鑑定をしましょう。」と家族に説明したというのです。
 ※こんなに詳しく説明されておきながら、山下先生も家族も聞き逃すわけ無いという不思議さは増すばかりです。

② H14.11.13お母さんに電話してウェストサイズを聞いたら「64」と言った。Yさんと着衣の一部が一致したのでDNA鑑定に踏み切った。
 ※確かに美保さんとYさんの遺留品のサイズではっきりと一致するのはガードルのサイズで「64」です。
でも、この電話は家族の記録と食い違っています。「美保さんはどんなジーパンをはいて出かけましたか?」と聞かれ、「普通のジーパンです。ビッグジョンです。」と答えています。(Yさんの遺留品のジーパンはかなりデザインの凝ったジーパンだったため、当時の捜査官は遺留品の違いを確認できたはずです。)ガードルサイズの話など出ていないのです。
たとえサイズを聞いてきたとしても、何故、サイズの一致しない他の遺留品のサイズジーパン、ブラジャーについては聞かず、ガードルのサイズだけ聞いたのでしょうか。

③ 遺留品の確認の前にDNA鑑定をしたのは、お母さんの心労を考えたから。写真確認などの作業は精神的に辛くなり一度捜索願を取り下げた経緯がある。だから、お母さんへの配慮です。
 ※①のように「美保さんの可能性のある遺体が2体あり・・・これから山形のご遺体とDNA鑑定をしましょう・・・」という話をしたならば、写真確認の心労よりもはるかにきついショックです。

●「美保さんは山形のご遺体なのかもしれないと思ってDNA鑑定までやっていたのなら、何故捜査状況の説明時に≪手がかりなし≫と言うのですか」との質問に、「手がかりなしと言うのは、拉致問題として手がかりなし・・・と言ったんだと思います・・・」との返答。

●又、広報文になぜ「自殺」とだけ書いたのか?との質問には、まったく明確な答えは出ませんでした。

回答書を山本家に持ってきた際に同じ質問を当時の警備一課長・丸山潤氏にしたら「美保さんは拉致の可能性も、自殺やその他の可能性もあらゆる可能性があると思います。美保さんの拉致の可能性は周知の事なので「自殺」とだけ書きました。」ととても違和感のある答えだった・・・という話をした際、現県警担当者にもその丸山氏の本意を汲み取れないようでした。

予想はしていましたが、全く今回も納得の得られる回答はありませんでした。それどころか、新しく 出てきた話にさらに疑惑が深まるばかりです。

公務員の無謬性神話は既に崩壊していたのですが、それが多くの人々にはっきり見えたのが3.11でした。その3.11ストレス症候群というものがあるなら、私はそれに侵されているようで、毎日が体調不良、思考力低下・・・
ですから、その傷口を益々ひろげるようなこの問題にコメントは差し控えます。
一般論で言うなら、どんな小さなスパム投稿も、それを放置していると、いずれ自分のサイトが荒れ放題になり劣化するネットの現実は、リアル社会にも適用できるということです。公務員の無謬性神話から生み出される一つ一つを見届けていくことで、世の中をもう少しましなものにして次世代に引き継げるかなと考えています。


山本美保さん事件に関する情報公開審査

2011-06-05 22:14:16 | 掲載記事一覧

山梨県情報公開審査会のホームページで確認できますが、平成23年4月18日開催の「山梨県情報公開審査会(平成23年度第1回)」 において、『不服申立事案(諮問第90号)の審査について』 が議題とされました。
おそらくその結果と思いますが、平成23年5月30日に山梨県立宝石美術専門学校8階会議室で開催された平成23年度第2回審査会において 『諮問第90号審査請求事案の審査について』 が議題とされました。この会議は非公開で行なわれました。私はこの件のWeb版報道記事は確認していません。
「諮問第90号」の内容は私にはわかりませんが、山本美保さんの家族を支援する会 活動スケジュールページに、2011年1月18日 審査請求書提出、2011年2月4日「審査諮問通知書 という流れがあります。
これらから見て支援する会の掲示板に掲載されたご投稿をここに転載させていただきます。

本日、情報公開審査会が無事行われました。
 美砂さんの「家族の思い」もしっかり届いた事と思います。内田さんが「DNA鑑定書を開示しても誰も不利益にはならない。返って開示しない事が疑いをもたれるのではないか」という言葉には頷いている審査員もいました。私も限られた時間だったのでその中で簡潔に矛盾点を話しましたが、興味深く時系列の資料と文章の資料を見比べながら聞いてくださっているのが良く分かりました。
 ・遺留品の確認もしないまま、家族に黙ってDNA鑑定を二度もしているという、通常では考えられない捜査の流れ。
 ・常識的にも考えてもDNA鑑定の事実を家族が忘れるわけないのに、4回も伝えたという嘘。
 ・遺留品を違うと家族が否定したにも関わらず、無視していること。捜査における「いろはのい」である遺留品のサイズの確認をしていない事。
以上から言える事は、遺留品の違い、サイズの違いは最初からどうでも良く、密かに進めているDNA鑑定の結果をのみをもって発表しようという意図がありありと分かる。又、それだけ執着したDNA鑑定も証拠能力に著しく欠ける試料を用いて行われた。
これらの事を考慮に入れ判断していただきたい・・・という陳述をしてきました。

 小笠原弁護士が強調してくださった事は、「刑事訴訟の資料であるからして開示できない」という部分への異議でした。もし、刑事資料なんだとしたら、あまりにもお粗末な捜査であること。警察というのは客観的に疑義をもたれないよう細心の注意を払い捜査をするはず。にもかかわらず、捜査の流れや鑑定試料の証拠能力の無さなどあまりにも杜撰である。それはそもそも刑事資料にするつもりは無かったからである。という事は、これ(DNA鑑定書)は刑事資料には当たらないではないか。又、警備課の仕事は行政警察活動の最たるもの。そして、山梨県警内では警備一課の3人しかこの問題に関わっておらず、捜査課がかかわっていないという事は、これは刑事訴訟資料には当たらない。
 との主張です。
 そして、行政警察活動に基づく資料が隠されるのはいけないことであると訴えていました。

 公開審査会のあとの会見ですが、各社マスコミの方々がこの問題に対しての理解が深くなっている事をとても感じました。又、この問題への関心の高さもとても高くなっています。
 決定的な事はなかなか出てくる問題ではありませんが、これだけの状況証拠でも充分奇跡は起こると信じています。

山梨県情報公開審査会のホームページによれば、審査員の方々は以下の通り、任期:平成23年4月1日~平成25年3月31日です。  濱田一成(会長)・千葉経済大学特任教授
 水上浩一(会長代理)・弁護士
 勝良三・元代表監査委員
 野村千佳子・山梨学院大学経営情報学部経営情報学科教授
 八巻佐知子・弁護士

何度も読み返して気付いたのですが、山梨県警察本部が行なったDNA鑑定の結果について、情報開示を求めるご家族からの請求が、捜査中とかの理由で拒否されている為に正式な手続きで情報公開請求をされたという事案ですね。


国交省 vs 電力需給緊急対策本部@八ッ場ダム推進

2011-05-20 00:28:00 | 掲載記事一覧

「八ッ場(やんば)あしたの会 - 八ッ場ダムを考える」を開いて2011年5月13日記事、八ッ場ダム建設で発電量減少に気が付きました。
朝日新聞群馬版 2011年05月11日 ダム湖貯水で水量減少 水力発電能力は低下 にリンクされていて、この内容に驚きます。
『八ツ場ダムは2008年の計画変更で、治水と利水が主だったダムの用途に発電が加わり、県企業局が発電所をつくることになった。流量の維持や洪水調整、利水の補給のために放流される際にのみ水を使う。』 これが何故問題になるのかは「八ッ場あしたの会」の記事に詳しいので省きます。
『「電力不足のいま、発電もできる八ツ場ダムの必要性は高まった」。ダム推進派からはそんな声が出る。』 と朝日新聞が書いていますが、私もこの問題を知らなければ、環境と電力をはかりにかけて八ッ場ダム反対の考えを切り替えていたかも知れません。

電力需給を担当する経済産業省も、この八ッ場ダム発電事業による下流域発電能力低下は知っていたはずです。しかし国土交通省にクレームを付ける必要はなかった、「どうぞおやりください、結構ですよ、こっちには原発推進があるから・・・・」だったでしょう。
しかし原発震災により状況は激変しました。電力需給に責任がある菅直人政権は八ッ場ダム発電事業計画についても適否の判断を下さねばならないでしょう。
発電事業は取り止めると決定するなら、八ッ場ダム本来の問題だけが残りますから、政治判断の実態は国民にも見えやすくなります。
お互いの縄張りは荒さないように権益を確保してきた官僚にはつらいでしょうが、この問題は国土交通省vs経済産業省の戦いということは明らかです。
石原慎太郎都知事、森田健作千葉県知事など、流域自治体で八ッ場ダム推進を唱える方々は、この電力問題についても既に知っておられるでしょう。それが国難を増大させた現在でも不足分は原発でカバーできるとの判断かどうか地元記者クラブで明言されるべきでしょう。


東京電力、今夏供給力は想定最大需要を超えた

2011-05-17 00:38:18 | 掲載記事一覧

2011年5月16日、電気新聞の記事です-東電、今夏供給力を上方修正 想定最大需要上回る、要旨は以下の通りです。

東京電力は13日、今夏の供給力を7月末に5520万キロワット、8月末に5620万キロワットへ上方修正した。
想定する最大需要5500万キロワットを上回った。
需給に問題がなければ東北電力に最大140万キロワットの電力融通を行う考えだ。

前回見通し(4月15日)以降の7~8月の追加供給力は、緊急設置電源30万キロワット、広野火力1、2、4、5号機計280万キロワット、自家発余剰の購入10万キロワット、揚水発電250万キロワット。火力は長期計画停止中の横須賀火力5~8号機を除く全号機の復帰が織り込まれた。その一方、中部電力浜岡原子力停止の影響で応援融通20万キロワットが減少する。火力燃料の調達について「夏場を乗り切れる量は確保できた」(藤本孝副社長)としている。

前回見通し(4月15日)の事は、2011.04.19 電力供給力が回復している、その上限は?で書いています。
電力需給について、特に供給力がどのようになっているかは私には調べきれていません。
需要については、昨年並 6,000万kW を5,500万kW に抑えることが大切です。その為に何をどうすべきか、それは地方主権の問題になっていると私は思います。
山梨県計画節電実施本部とか立ち上がったのでしょうか。山梨県内の需要状況の明細データをまず早急に整理して公表し、その上で分野ごとに節電計画を検討していくことです。
業務用と一般家庭用と半々位じゃないか、前にどこかに書いたかも知れませんが、1戸平均30A契約とすると 30A x 100v = 3,000W = 3kW、県内住宅(世帯)30,000戸とすると 90,000 kW、家庭で真夏のピーク時 30A まで行くとして、それをもっと下げねばならないかどうかは過去の需要データがなければ決められません。それは東京電力が持っています。
作業所、工場では設備は通常稼働させて、間接部門でどれくらい下げられるかでしょう。納税に関して保存されている帳票などから過年度夏場の電気料を確認することは容易です。地域として節電目標を決める時に個別事業所ではデータを準備して打合せに臨む事ができるでしょう。そういう具体的な数値に基づけば実行可能な節電計画ができるでしょう。キャッチフレーズだけでは何も変わらない場合もあります。

山梨県 www.uty.co.jp 記事-電力対策で産業界への説明会 5/16 18:50

政府が電力の需給対策を決定したことを受けて、県はきょうからこの夏の節電対策について、事業者を対象にした説明会を始めました。 東日本大震災による原発事故の影響を受け、東京電力の管内では、この夏に十分な電力が供給できない可能性があるため、政府は今月13日に夏の電力需給対策を決定しました。 それによりますと一般家庭も事業者も7月1日から9月22日の間の平日の午前9時から午後8時までの時間帯で、去年の同じ時期の使用最大電力量の15%を削減しなければなりません。 きょうから始まった説明会は業種別に具体的な節電方法を示して、県が事業者に節電への協力を求めるもので、東京電力山梨支店の担当者が説明にあたりました。 具体的には、照明をLEDに変えたり、空調の温度を28度にしたりするほか、節電の対象となる時間帯の作業を早朝や夜間にシフトする方策などが説明されました。 出席した県中小企業団体中央会の内藤悦次会長は、「計画停電だけはぜひ回避したいという切実な経験をした。国民的な義務として積極的に協力していきたい」と話していました。

ちなみに、5月13日電力需給緊急対策本部公表資料では、東京電力から東北電力に融通するとして、

<最大限の融通を行った場合の需給バランスの比較>
                 東京電力管内   東北電力管内
 想定需要(抑制基準)    6,000万kW     1,480万kW
 供給力見通し(融通後)   5,380万kW     1,370万kW
 必要な需要抑制率       ▲10.3%      ▲7.4%

(注)需要抑制目標は、基準となる想定需要からの抑制比率という形で設定。基準としては、東京電力では6,000万kW、東北電力では1,480万kWという昨年並みのピークを想定した需要を使用。


浜岡原発全面運転停止決定後の成行き

2011-05-10 17:49:25 | 掲載記事一覧

官業で担ぐ神輿は軽いがよい、浜岡原発の運転停止決定となり、変節菅 直人総理の株が上がったらしいような記事を読みながら、2011.04.09 電力需給緊急対策本部@経済産業省 から関連先を確認しました。行政としての正式文書は以下のものが記録されているものと思います。ソースは経済産業省原子力安全・保安院 原子力安全検査課 平成23年5月6日(金)-浜岡原子力発電所の津波に対する防護対策の確実な実施とそれまでの間の運転の停止について からリンクされているPDFファイルです。

経済産業大臣海江田万里

原子力安全・保安院(以下「当院」という。)は、福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、平成23年3月30日に、中部電力株式会社(以下「中部電力」という。)各電気事業者等に対して、津波により3つの機能(全交流電源、海水冷却機能、使用済み燃料貯蔵プール冷却機能)を全て喪失したとしても、炉心損傷等を防止できるよう、緊急安全対策に直ちに取り組むとともに、これらの実施状況を早急に報告するよう指示しました。
当該指示を受け、中部電力浜岡原子力発電所において保安規定や手順書を整備、必要な設備を導入、さらに実地の訓練により確認し、原子力安全・保安院が立入検査により適切に行われていることを確認しました。その結果、適切に措置されているものと評価しました。
しかしながら、同発電所については、想定東海地震の震源域に近接して立地しており、文部科学省の地震調査研究推進本部の評価によれば、30年以内にマグニチュード8程度の想定東海地震が発生する可能性が87%と極めて切迫しているとされており、大規模な津波の襲来の可能性が高いことが懸念されることから、(別紙)のとおり、中部電力の報告にある津波に対する防護対策及び海水ポンプの予備品の確保と空冷式非常用発電機等の設置についても確実に講ずることを求めるとともに、これらの対策が完了し、当院の評価・確認を得るまでの間は、同発電所の全ての号機について、運転を停止するよう求めました。

原子力安全・保安院が主語であり決定の主体であると私には読み取れます。
首相官邸トップ > 政府の地震情報・生活支援【東日本大震災への対応】 には以下の記事があります・・・
●浜岡原発の停止について
 中部電力が浜岡原発の全面運転停止を決定しました。5月6日(金)の記者会見でも菅総理が明言したとおり、浜岡原発の運転停止により、中部電力管内の電力需給バランスに大きな支障が生じないよう、政府としても最大限の対策を講じてまいります。
 【参考リンク】海江田経済産業大臣談話
 [ 更新: 5/9 ]

●浜岡原発の全ての原子炉の運転停止を要請しました。
 菅総理大臣は、中部電力に対して、浜岡原子力発電所の全ての原子炉の運転停止を、海江田経済産業大臣を通じて要請いたしました。現在定期検査で停止中の3号機のみならず、運転中のものも含め、全ての原子炉の運転停止要請です。会見の模様はこちら
 【参考リンク】浜岡原子力発電所の津波に対する防護対策の確実な実施とそれまでの間の運転の停止について
 [ 更新: 5/6 ]

海江田経済産業大臣談話・声明 平成23年5月9日 緊急安全対策の実施状況、浜岡原子力発電所の停止及び中部地域の電力需給対策について が掲載されています。末尾に以下が書かれています。
『昨日、中部電力の水野社長から、5項目の要望をいただき、基本的に了解する旨お答えした。経済産業省として、中部電力の取組を最大限に支援していく。これまで申し上げた点に加え、 (1)原発停止に伴う追加的な費用負担について中部電力から具体的要請があれば、金融支援策など最大限検討していきたい。 (2)需給バランスの確保のため、火力発電を円滑に運用するための規制面での工夫や、先ほど電事連の八木会長にお会いし、直接申し上げたが、他電力からの最大限の融通を働きかけていく。 (3)また、電力のユーザーである産業界、国民の皆様にも節電呼びかける。事情をご理解いただき、是非ご協力いただきたい。 (4)交付金については、2年間はこれまでどおり交付され、2年後以降も減額されることはない。その点も含めて立地地域への十分な説明を行っていく。 中部・関西地域の知事を始め関係者とも相談し、国と地方、官と民が一体となって、この状況を乗り切っていきたい。』

毎日新聞  5月10日(火) 静岡・浜岡原発:中部電、停止決定 国が支援約束、2~3年後再開目指す によれば・・・
 水野社長は海江田万里経済産業相と8日に電話で協議したことを明らかにし、「防波壁などの津波対策完了を確認すれば運転再開を認めるとの確約をいただいた」と述べ、2~3年後の運転再開を目指す考えを示唆した。海江田経産相との協議では、
 津波対策完了後の3~5号機の再開のほか、
 顧客や株主の負担軽減に向けた国の支援
 御前崎市など立地地域への交付金や雇用への配慮
 全面停止は国民に一層安心してもらうためで、現在の安全対策は法令や技術基準に基づき適切に実施されていることの確認
 電力供給確保に対する国の支援
--の計5項目を要請。水野社長は「経産相から了解を得たことが決め手になった」と語った。

海江田経済産業大臣談話・声明 平成23年5月9日記事からリンクされている(参考資料)30年以内に震度6強以上の地震が起きる確率 PDFファイル 123 KB は算定基準日2011年1月1日で、文部科学省研究開発局地震・防災研究課所管の地震調査研究推進本部地震調査委員会が取りまとめた各サイト毎の30年以内に震度6強以上の地震が起きる確率を防災科学技術研究所地震ハザードステーションにより公開したものから抜粋』 となっていますが、福島原発の値は外されています。浜岡は84.0%になっているので87%のソースではありません。

首相官邸
経済産業省
電力需給対策について | 経済産業省
電力需給緊急対策本部 | 経済産業省
電気事業連合会
電気新聞
これらのサイトから日本国の電力需給総合計画が何処で誰によりどのようにまとめられて、どのように広報されるかというのが、私が前記事に書いた「成行きに注目」の意味です。とりあえず浜岡停止を言い出した後の泥縄でもこれは必ず出てくるでしょう。
小沢一郎さんのような重い神輿は担ぎたくない人々により、今次大戦、非常時国難が乗り切れるかどうか、報道記事では無くてソースに注目して行きたいと思います。

福島原発人災の記事を読みながら、ふと原発施設の防衛について考えたことがあります。思い出して検索してみたら2005年にハテナのサイトで、原子力発電所はミサイル攻撃にも耐える・・・ があり、まとまった情報が得られます。しかし今回の原発震災で分かったことは、原子炉がある建物への攻撃よりももっと簡単な攻撃が可能だということです。電力、水、人的資源などの全てについて原発施設の地域全体を自己完結型の要塞化する必要があるらしいという事でした。これは火力、水力などの発電施設とは全く異なる危機管理体制の必要を意味します、東京湾の臨海副都心に産直型の原発は作れないのも当然です。その上に前記事に書いたように、核廃棄物を永久処分して未来の人類に引き継がねばならないということ。今、全ての原発を停止しても未来の人類に引き継ぐ仕事だけは残ります。天下り先は十分に確保できます(^o^)


電力供給力が回復している、その上限は?

2011-04-19 23:55:00 | 掲載記事一覧

2011.04.02 計画停電と電力需給を書く時に参考にした東京電力のプレスリリース 「平成23年3月25日-今夏の需給見通しと対策について」の続報が出ていました。平成23年4月15日 今夏の需給見通しと対策について(第2報)

今夏の供給力が、最大電力(発電端1日最大)5,500万kW(注)を大幅に下回る4,650万kW程度になるものとお知らせしておりました(3月25日)。 (注)気温が著しく高かった昨年夏の最大電力は、5,999万kWを記録(7月23日)
現時点での今夏の供給力を、5,070万kW~5,200万kW程度へと上方修正いたします。
当社といたしましては、政府の電力需給緊急対策本部より示されました「夏期の電力需給対策の骨格」の内容も踏まえて、引き続き、全てのお客さまへ節電をお願い申し上げますとともに・・・・

1.今夏の電力需給の見通し
(1)東京電力の今夏の需給バランス
・東京電力の供給力は、震災直後に約3,100万kWまで低下した後、3月末には3,600万kW程度まで回復。今後、発電所の追加的な復旧及び定期検査からの復帰等により供給力は徐々に増加。現時点では、需要のピークを迎える夏までには、4,500万kW前後の供給力を見込む。
 (注)揚水は、需給バランス悪化により、夜間の汲み上げが不十分になるおそれがあり、供給力に含まず。また、日々の供給力は、他社との融通や天候により変動がありうる。

・今夏のピーク時需要は、節電意識の浸透等により減少が見込まれるものの、現時点では、最大ピークとして約5,500万kWを想定。(昨年夏は、気温が著しく高かったこともあり、最大ピークは約6,000万kW)

・この先当分の間、計画停電が発動される可能性は低くなっているが、夏には需給ギャップは再び拡大。現時点での需給見通しでは、最大ピーク時に1,000万kW程度、昨年並みのピーク(約6,000万kW)を想定した場合には1,500万kW程度の供給力不足の恐れ。

2011.04.09 電力需給緊急対策本部@経済産業省で確認した対策本部ホームページ /0325_electricity_supply.html (^o^)には、上記のように書かれた「夏期の電力需給対策の骨格」(PDFファイル)があります。
東京電力(第2報)によれば、電力需給緊急対策本部が 「供給力に含まず」 とした揚水発電を活用して【400万kW】をプラスしたのが、「今夏の供給力 5,070万kW~5,200万kW程度」 ということです。
「資料1 夏期の電力需給対策の骨格(案)」 もこの4月15日東京電力発表を踏まえて近々「骨格改訂(案)」が出ることでしょう。一応は 「電力需給緊急対策本部」 のはずですから昨年並 6,000万kW を5,200万kW に抑えるように東京電力管内ではピークで 14% 節電する方策が提案される事になると思います。それに合わせて地方自治体もなにか広報を始めるでしょう。

2011.04.06 ピークカット15%大作戦 について書きましたが、新潟県サイトで 2011年04月19日 「ピークカット15%大作戦」第1回トライアル結果についての取組・分析をお知らせします が出ています。結果として昨年と比べ、約17%、約40万kwの削減が達成されましたとのことです。電気新聞は 2011/04/18 新潟県が夏の節電大作戦 13日、トライアルで成果 と記事にしています。
地方自治を貫いて行こうとしている新潟県を応援してあげたいと思います。

日本、原子力発電不足分補う石油火力発電の余剰ある=IEA というロイターの記事が2011年03月15日に出ています。このIEA意見に対する日本国政府や業界からの反論はどこかにあるだろうと思いますが私には見つかりません。「供給力と需要全体の明細データ」 を国民に示すことなく無計画停電を行なってきた裏にはやはり何かあると思ってしまう臆測を解消してくれる情報が欲しいです。

日本経済新聞は4月12日に 「IEA、日本の石油需要を上方修正 原発代替で火力増」 という記事を掲載していました。『福島第1原発事故を受けて火力発電への代替が進むほか、震災からの復興需要でエネルギー消費が増えるのを見込んで、日量15万バレル多い同445万バレルに引き上げた。』という内容です。
私は石油精製のことをよく知りませんが原油からガソリン、軽油、重油、灯油・・・などが一定の割合で精製されるのだと習った記憶があります。火力発電用の石油燃料 とはどんなものなのか、それは他の産業用途での「石油」需要とはどのような関係にあるのか・・・細かい事が気になる私の悪い癖です。ガソリン価格が安定しているのに灯油の値段がどんどん上がるのが不思議だったことを思い出します。それが原油高によると言われると益々分からなくなったものです。
今次大戦を千載一遇の好機などとほくそ笑んでいる罰当たりな業界が無いことを願いたいものです。